暁～last hope～第二章 (ページ4)

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三十四ページ4

雅紀side

両親が殺されていた。

…実はそのことは、ある人物によって知らされた。

何故その人がこのことを知っていたのか、そして何故翔ちゃんはこのタイミングで俺に打ち明けようとしたのか…。

今、俺の周りで何が起きているんだろう。

雅紀「…翔ちゃん、やっぱり俺、警察に行くよ。

全部話す。

もし捕まったとしても。」

翔「おい雅紀っ…」

翔ちゃんは俺の肩を掴んだ。

でもそれを俺はゆっくり離す。

雅紀「俺はやってない。

それを翔ちゃんが証明してくれるでしょ？」

翔「それは…」

俺は真実が知りたい。

この事件に、俺の両親が関係しているのか。

そして大野さんについても…

雅紀「…お願い、翔ちゃん。

俺なら大丈夫だよ。

翔ちゃんが俺のこと信じてくれてるなら、俺は絶対大丈夫だから。」

そう言うと、翔ちゃんがゆっくり顔を上げた。

彼は一体、何に怯えているのだろう

彼は一体、何を隠しているのだろう

俺だって、翔ちゃんを救いたいよ…

翔「…取り調べ、辛いものになるかもしれない。」

雅紀「うん。わかってる。」

翔「…それでも、絶対大丈夫だから。

俺がいるから…」

雅紀「うん。ありがとう。」

翔ちゃんは目に涙を溜めていた。

過去に何があったかわからないけど、翔ちゃんはずっと俺のことを守ってくれた。

それは、嘘偽りのない姿だと思うから…

雅紀「…大丈夫だよ」

俺は翔ちゃんを安心させるようににっこり笑ってみせた。