五十二 ページ22
智side 〜回想〜
潤に殴られて、倒れているところを和に助けられた。
和也「…あ、あの
大丈夫…ですか？」
俺は重たい体をゆっくり起こした。
智「いった…
ごめん…」
和は俺に手を差し伸べる。
でもその手は少し震えているように感じた。
和也「…何もできなくてすみません。
俺、怖くて…」
和は何度も俺に謝った。
和の話も聞いた。
智「…そうだったんだ。
ごめん、そんなこと思い出させて…」
和は首を横に振った。
和也「…俺に何か協力できることありませんか？
あ、コンピュータなら多少できます。」
和は優しい。
自分だって辛いはずなのに、俺たちに協力をしてくれた。
しかも、和にとって一番辛い役回りを自ら…
翔「あの時、和がいなかったら警察の情報だってわからなかった。
俺は雅紀を傷つけたこと、智くんと和を殴ったこと、絶対許さないからな…」
智「…翔ちゃん、やめて。
相葉ちゃんのことは潤には関係ないから…」
潤はずっと俯いたまま、顔をあげない。
話すのが辛かった。
でも潤には…全てを知ってもらいたい…
智「和と出会って、計画はスタートした。
俺は相葉ちゃんとコンビニで出会って、自分の指紋がついたハサミをこっそり彼の買い物かごに入れた。
相葉ちゃんの性格上、俺の失踪を知った彼は絶対警察にそのハサミを持っていくと踏んだ。」
翔「それで警察が智くんの指紋を見つける。
その時、和とお前は出会った。
相葉雅紀を追うため、和を頼った。」
お互いの性格を知るからこそできた計画だった。
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作者名：haru | 作成日時：2020年7月3日 22時
