四十五 ページ15
智side 〜回想〜
潤「ごめん…。
俺、大丈夫だよ。
被害者の人、俺と同じくらいの年の子供がいたんだって…。
その子に比べたら俺なんて大したことない…。」
落ち着いた時、潤はそう言った。
智「…潤は強いね。
お父さんもわざとじゃない訳だし、これは不慮の事故だったんだよ…。」
潤「…強くない。
俺は…強くないよ。
お父さんもたくさん謝ってたの。
相手の子にも、俺にも。」
この時はまだ潤は冷静に、そして客観的に事故のことを受け止めていた。
でも次の日から、潤の様子がおかしかった。
一切笑わなくなって
俺が一言、「大丈夫？」と声をかけただけで
「うるせぇ！」
って怒鳴るようになって
俺が心配すればするほど、潤は怒り出し、酷い時は手を出すようになった。
俺は心配だったけど
彼を怒らせてはいけないと、腫れ物を扱うように接していた…。
何故突然そんな風になってしまったのか
やっぱりショックだったのかなって…
その時はそう思っていた。
でも、俺が意を決して彼とお父さんのことを話しかけたんだ。
潤は最初は特に変わらない様子だったけど、次第に表情が強ばり、体は震え出し…
見たことのないくらい怖い表情に変わった…。
そして俺に暴力を奮い出した。
「うるさい」
「黙れ」
「二度と親父のこと口にするな！」
そう言って…
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作者名：haru | 作成日時：2020年7月3日 22時
