三十二 ページ2
潤side
医者に過労だと言われた。
すぐに帰ってもいいと。
でも、違うことはわかってる。
和が見せたあの指輪。
智の失踪当日、俺と智は会っていた…
確かにあの日、彼と飲みに行く約束をしていた。
現に智は、相葉雅紀を俺と智と3人で飲むことに誘っている。
でも俺は、当日智と会っていない。
…いや、会った記憶がない。
和也「…ごめん。
俺が余計なこと…」
潤「…俺は会っていたのか？
智と…」
和にそう聞いても答えない。
俺と目を合わせようとしない。
潤「おい…！
頼む！何を知ってる！」
俺は和の肩を掴み、声をあげた。
和也「…俺は
あの日…」
和の声は震えていた。
と同時に体も震え出した。
潤「和…？」
俺は和の過去を思い出した。
和と親父さんのこと…
慌てて手を離した。
潤「…わ、悪い。
あそこに座ろう。」
俺は病院の受付の前の椅子に和を座らせた。
潤「…俺が冷静にならないといけないのに、な。
でも、智のこと
早く見つけ出したい。
どうしても…
それに俺は…自分のことがわからない。」
和にそう打ち明けた。
和は小さく頷いた。
潤「…当日、智と会った記憶がないんだ。
その時、もしかしたら…」
俺は頭を抱えた。
俺は一体…どうしたんだ…
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作者名：haru | 作成日時：2020年7月3日 22時
