十七 ページ19
潤side
潤「どうしてここなんだ？」
公園に着くと、和はブランコに乗ってパソコンを触っていた。
和也「相葉雅紀のアカウント、見ます？」
潤「アカウント…？」
俺は和のパソコンを覗き込んだ。
和也「相葉雅紀がSNSにあげていた内容です。
消されてたんですけど、復活させました。
そしたら事件の前日、つまり相葉雅紀と大野さんが出会った日のことが呟かれていたんです。」
潤「…何？」
” 今日はある男に会った。
優しくてほんわかしてる人。
でもなんかイラつく。”
そう、書かれていた。
潤「…これを相葉雅紀が？」
和也「おそらく。
確証は持てませんけど。」
和はポケットから飴を取り出し、舐め始める。
潤「…智のことか。
イラつくって…」
和也「彼にとっては大野さんのことが気に入らない存在だったんですね。
初めて会った人なのに。」
例え気が合わない性格だったとして、
初めて会った人のこと、ネットに悪口書く意味が俺には分からない。
そういう奴もいるのか…？
和也「まあこのご時世、色々な人がいますからね。」
そう言って和は呑気に欠伸をする。
そうだ。
俺はまだこいつを信用してはいけない。
潤「…お前はどうして俺に協力してくれてるんだ？」
俺がそう言うと、和の動きが止まった。
潤「金が目的か？
ハッカーが俺みたいな警察に自ら近づいて、お前にメリットがあるとは思えない。
むしろリスクすらある。
それなのにお前が俺に協力するのは何故だ？
まさかお前、この事件に関与しているんじゃ…」
俺がそこまで言うと、和はめんどくさそうにため息をついた。
和也「…なんだ。
俺のこと、調べてないの？
こんな怪しい奴なのに、よく味方につけたよ…」
潤「…なんだって？」
俺が思っていた反応と違って、思わず和を睨みつけた。
．
．
和也「俺ね、少年院に入ってたの。」
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作者名：haru | 作成日時：2019年9月12日 21時
