279話 台無しになんてさせない ページ9
潤side
ニノはきっと、俺が何を言っても舞台から降りようとはしない。
彼のことだから、無理してでもやるに決まってる。
コンサート中のアクシデントは初めてではないけど、今回はちょっと心配だ…。
彼の体のこと。
明日もある訳だし、酷くなってしまわないだろうか…
もともと腰は悪いし…
こんなことを考えながら、俺は着替えを済ませ、ステージに戻った。
潤「お待たせ！」
翔「早っ！(笑)」
他の3人も着替えに行かなきゃいけないけど、
俺一人でトークを繋げるのは、できないことはないけど、ものすごく不自然。
そこで翔くんが機転を利かせて、相葉くんとリーダーを先に着替えに行かせ、
翔くんがトークに回ってくれた。
ファンの子は、ニノが帰ってこないからザワザワしていた。
でもここは俺たちの役目。
彼の気持ちを考え、みんなに心配させないよう、明るくトークをする。
翔「ところで、さっき相葉くんの映画の話をしてたんですけど、
その映画が松本くんの舎弟、『生田斗真』も出演しているのです！」
”キャー！！”
潤「舎弟じゃねぇ！(笑)」
ファンの子も盛り上がってくれて、少し安心した。
ニノは絶対、自分のせいでコンサートが台無しになってしまったら…
なーんて考えてるだろうからね。
俺が台無しになんてさせないから。
だって、みんなとの大切なコンサートだよ？
そう簡単に台無しになんてならないよ。
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作者名：haru | 作成日時：2019年7月29日 17時
