20年の軌跡 9 ～足跡～ (ページ10)

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250話気まずい雰囲気ページ10

雅紀side

松潤に呼ばれたリーダーが、少し固い表情になって戻ってきた。

雅紀「…り、」

声をかけようとしたけど、無意識のうちに口を噤んでいた。

俺達はいつも、言いたいことは言える。

でも、全て言う訳じゃない。

相手が気分悪くならないようにお互い気遣う。

今だって本当は『どうしたの？』って言いたいけど、リーダーの表情を見たら、なんだか聞いちゃ行けない気がして。

翔ちゃんやニノを見ると、二人も少し様子がおかしいリーダーに気づいているようで…。

松潤と何かあったのかな？

コンサートのこと？

自分の頭の中を質問が駆け巡る。

それでも俺らは何も言わず、松潤が戻ってくるのを待った。

そして数分後に松潤は戻ってきた。

松潤はいつものように椅子に座り、コンサートの資料に目を移す。

和也「潤くんお疲れ。

コンサートのこと？」

ニノが一番にそう声をかけた。

潤「んーまぁね。

またリハん時に言うわ。」

翔「わかった。ありがとな。」

ニノや翔ちゃんが松潤に声をかける中、やっぱりリーダーは話そうとしない。

雅紀「も、もうすぐ本番だね！

フリ間違えないようにしないと！」

和也「相葉さんよく間違えるもんね。」

翔「俺も結構間違えるから、ちゃんと覚えないとなぁ」

俺たち3人でその場を明るくしようとしたけど、この気まずい雰囲気はなかなか消えなかった。