【土方十四郎】きこえますか 2

最初の一歩、踏み外す ページ40

ユキ目線



おばさんのお店を後にし、私たちは歌舞伎町をなんとなく歩いていた




「…」




『かわいいってことよ』


私がもっと積極的にアプローチしたら、土方さんの本音が聞けるかも




「あの土方さん、、、キャ」



視界が下になり、地面をうつす




転ぶ、と思った



「あ、ぶねぇ」



「…」


土方さんが支えてくれたおかげで、助かった




「ご、ごめんなさい」



足引っ張ってどうするのよ、、、



「…草履買いに行くぞ」




いきなりのことで、頭はポカン
なんで草履を買いに？


ふと自分の草履に目をやると、鼻緒が切れていた




「あ」





それに気づいて、土方さんは



「ん」





「…え」





その体制はもしかして







「それじゃ、歩けねぇだろ。おぶってやる」



「！！！？」


どうして真顔でこんなセリフが言えるんだろう
私は、それにドキドキしているのに



「わ、わたし」





「？」





「歩けますから…！」





素直に従ったら、子供のまんまだ
　 ↑ちょっと違う



「はぁ？お前また転ぶぞ」


土方さんはそう言って私おんぶしようと私の手を引くが、
私は振り払った


「こ、転ばないように歩きますから」


やってやる！



２、3歩いて、、、







_______ドシャ






「…いっ、た」



後ろからため息が聞こえる




「意地張ってるからこうなるんだ」





「う、うう…」






降参しておんぶされました

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