24.結成理由 ページ26
花桐SIDE
圭介と千冬…、師弟関係か何かみたいに見えるけどただ尊敬しているだけ?千冬は犬…っぽい?見えるはずのない尻尾がぶんぶん振ってるわ。
「ふふっ」
千「何すか?」
「可愛いなぁって」
千「俺は男だからかっこいいって言われたいっす!!」
羅賦良簾には癒しがいないから、強いて言えば椿か桔梗辺りだけどそんな尻尾ぶんぶん振るわけじゃないし。ちょっと定期的に欲しい。
場「コイツは俺のだからな」
「だって。千冬」
千「俺も場地さんだけっすよ!!」
前言撤回、師弟じゃなくて飼い主とペットだわ…。この二人が出会ったいきさつを今度聞きたい。
マ「俺さ、羅賦良簾の結成理由聞きたいんだよね」
「結成した理由?そんなこと聞きたいの?」
マ「だってお前ら全然種類違うし」
種類…?性格とかってことかな。私たちが結成した理由…全部話すには昔話もしなきゃいけないかも。
「長くなっていいなら話すよ。その代わり…」
マ「?」
「途中で寝たら一生しないから」
そう言って私は過去の話をし始めた。私たちが結成したのは約4年ほど前のこと…、
―過去編―
私たちは家の近くにある中学校に入学し、普通に授業を受け、部活をしていた。不良とは程遠い道をまだこの時は歩いていた、って思うでしょ。案外そうでもないの。私は特にね。
私は八王子にいる不良全員を一か所に集め、武力と知力を掛け合わせた罰を食らわせていた。言葉で精神的に追い詰め、最後に締め技でも何でも気絶させるくらいまで傷つける。だから私は、
「目黒の悪魔」
そうやって呼ばれていた。
学校はすいちゃん、さっちゃん、桔梗と一緒だった。この時はまだ椿には会ってなかったかな。紫苑もこの時は年少。
すいちゃんとさっちゃんは自分のやりたいことを見つけて私とはそこまで関わらなくなっていた。それでも一緒に勉強したりはしてたよ。
桔梗はずっと私と一緒だったっけ。
私「桔梗」
桔「何?」
私「こうやって一人で不良を倒していってもキリがないと思うの」
桔「無駄ではないけど…確かにキリはないね」
私「だから、私たちもグループを作る。これが一番いい方法」
桔梗は特に私に反対することはなく、メンバーに加わってくれそうな人を探してくれた。私もあてはあるけど入ってくれるかどうかは全然わからない。
私「…というわけなんだけど、二人とも入ってくれないかな」
私が頼んだ相手はさっちゃんとすいちゃんだった。
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年9月19日 20時