15.喧嘩の才能 ページ17
チビ花桐SIDE
あのとき以来私はさっちゃんに勝てなくなった。さっちゃんはいつも全部100点満点で私は99点とかばっかり。
最初は怒らなかったお母さんも段々イライラし始めてしまいには私に手を上げるようになった。
母「どうして1位を取れないの!?」
私「お母さっ…、ごめん…なさいっ!次はちゃんと1位取るから!」
私は日に日に傷だらけになって幼稚園にはいかなくなってしまった。お父さんからは性○暴行を受け、さっちゃんとも疎遠になった。
これが5歳の記憶。
6歳の記憶はない。確かなことは私が小学1年生になって、さっちゃんと再会しすいちゃんと会ったということだけ。
7〜9歳の記憶。
母「今日テストあったのよね?」
私「うん、100点だった」
母「ふふっ、良かったわ」
お母さんは100点を取ると一日機嫌が良かった、私は暴力を受けずに済むから心が安心感だけで満たされていたんだ。すいちゃんとさっちゃんといつも一緒に勉強をして、テストも一緒に受けてそれで点数を見せ合う。これが私たちの日常。
皐「僕100点だったんだけど、二人はどう?」
睡「自分も…」
私「私も100点だったよ!」
私たちはいい子だったから、先生たちからの評判も良くて家庭訪問や懇談はいつも褒められてばかり。でもそれは3年生までの話。
10歳の記憶。
さっちゃんが悪い奴らに絡まれて大けがを負った。いわゆる不良って呼ばれる奴。
私「さっちゃん!さっちゃん!」
皐「…Aちゃん」
私「誰にやられたの!?私が必ずさっちゃんと同じ目に遭わせるから言って!」
さっちゃんを殴った人は私たちよりも4つ上で中学生だった。金髪で目つきの悪いタバコを吸っている奴…、不良って大体そういう感じだと思うんだけど犯人特定できるかな…。
と心配だったのは杞憂だった。もう一回私たちを襲いに来たから。
私「貴方たちが…私の大切な友達を傷つけたんですか?」
不「はっ、前はもっと小せぇチビだったけど、コイツも中々チビだなァ」
不「俺らとやる気?」
答え方でわかった。コイツらは馬鹿なんだ…。受け答えすらまともに出来ない人間の屑。…こんなに人に対して憎悪が湧き上がったのは初めて。お父さんにですらこんな感情は抱かなかった。
私は言葉を発する前に不良たちに殴りかかった。私は自分で思っていたよりも運動神経が良かったみたい。自分の身長より20cm以上大きい男の人を一発で落としてしまった。
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年9月19日 20時