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白橋SIDE
蘭さんが竜胆さんをズルズルと引きずっている。ご愁傷様です、竜胆さん。
竜「あー、兄ちゃんちょっと待って!まだ白橋に頼み事してねぇから!」
蘭さんの手を逃れて私にメモ用紙を渡してきた。ん?何だろう。
竜「来週の金曜日、ここでパーティーやるんだけどさ。連れの女必要らしくて、用事なかったらついてきてくんない?」
来週の金曜日は…お店は休みだし特に用はない。でも反社から誘われるパーティーなんて危険すぎるってのが本音。さてさて…いかがなものか。
「竜胆さんならいくらでも女の人を選べるのでは」
竜「今回のやつは風俗の女じゃ駄目なんだよ。白橋みたいなスーツの似合う女が主催者の好みだそうだ」
スーツの似合う女…。確かにスーツは仕立てるけど自分自身あまり着ることはない。まず着る機会すらない。
竜「駄目か?」
「私のような人間が行っていい場なんですか?」
竜「別に身分とかそういうのは関係ねぇ」
「そうですか…。わかりました、パーティーには参加させていただきます」
反社の集まり…。凶器の箱庭…。色んなスーツが見られそうで一応楽しみっちゃ楽しみ。是非この店に来てもらえるように出来るだけ宣伝しよう。
竜「…!よっし…」
…ん?一瞬喜んだ?
竜「じゃあ当日は迎えに来るわ。5時ぐらいに多分来るだろうから用意しておけよ」
「5時ですね」
メイクもいつもとは違う感じにした方が良いのかな。スーツも…黒が良いか。
竜「あんま重く考えなくていいからな」
「…はい」
竜胆さんと蘭さんは今度こそ帰っていった。はぁ…あの人たちを相手にするのは疲れる。子供並みに疲れる。たまには普通のお客さんが来て欲しい所だが…、平日にリーマンが来る確率は限りなく低い。土日にたくさん来てくれるけど。パーティーでこの店を宣伝したらもっと反社の客が来るんだろうな、そして警察も増える。
「あー、反社は良いけど警察は面倒だ」
お客さんの面倒さを比べると、一番面倒なのが暴力団。次に反社。リーマンは酔ってない限り面倒ではない。反社は用がなければ何もしないから大丈夫だけど、暴力団は何も無くても殴ってきたり脅してきたりするから対処が大変なんだよね。
まぁ…面倒面倒言ってたら店なんて経営できないけど。
心の中で独り言を呟きながらスーツを仕立てていたら19時を回っていた。営業時間は後2時間ほど。
「…あれ、雨だ」
雨は生地が弱くなるから嫌いだ。
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シオン(プロフ) - suffron*さん» マイキー、落ち着いて〜〜 (2022年11月13日 17時) (レス) id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
suffron*(プロフ) - シオンさん» マイキーは夢主とイザナの関係を知りませんからね、一切 (2022年11月13日 17時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ちょ〜〜マイキー、これはやばいよ。夢主のイザナみたいだと勘違いしてるぽいやぁ (2022年11月13日 17時) (レス) @page39 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - suffron*さん» 楽しみに待ってます!!! (2022年11月13日 16時) (レス) id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
suffron*(プロフ) - シオンさん» まぁ答えは次のお話で出てきますので〜 (2022年11月13日 16時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年11月2日 0時