蘭 ページ13
白橋SIDE
「お会計1万円になります」
客「そんな安くていいのか?」
「はい、子供用ですから。大人用なら後5千円ぐらいプラスされますけど」
スーツが7千円、ベストと蝶ネクタイで3千円。そう考えたらすごい安いと思うけど、高いスーツが欲しい人はオーダーメイドするからね。
「ありがとうございました」
綾「お姉さん、またね」
「うん、バイバイ」
二人は帰った。子供の相手なんて中々しないからいつもとは違う疲れが出る。普段使わないタメ口と言うやつと子供の機嫌を損ねないような笑顔。いや、いつも笑顔だけど子供に向ける笑顔はもう少し純粋な可愛い感じのにしないといけないし。
「はぁ…」
お客さんがいない時は営業スマイルをしない。ずっと笑っていると筋肉痛になりそうだから。
そして時間は過ぎ、ただいま午後の2時。
ドアが開いて鐘が鳴った。…げ、警察だ。
「いらっしゃいませ」
警「毎度毎度すみませんね。最近ここら辺で梵天を見かけたとの情報が入ったもので」
「そうなんですね」
…あぁ、そうだ。あの花札の刺青…、梵天の人たちだ。えーっと確か首領が佐野万次郎?だったっけ。何となくしかわからないけど、私はその人を見たことない。一度も。
警「何か知っていることはありませんか?」
「いいえ、その人たちのことは噂にしか聞いたことがなくて。見かけても多分わからないです」
警「あぁ、確かに。梵天は体の何処かに花札の刺青を入れているようなので怪しい人がいたらすぐに警察に通報してください」
「わかりました」
今日は結構早く帰ってくれた。はぁ〜、心臓に悪い。警察が来るたびに寿命が一年ずつ縮んでいっている気がする。今日で10回目ぐらいだから10年は軽く縮んでる。
「はぁ…、知らないって言ってんだからいい加減ここに来るのやめてくんないかな」
誤魔化しも段々効かなくなってくる。店移転させた方が良いのかな〜。でもここのビルが一番経営しやすいし。警察の諦め悪いよ、ホント。
「あ、いらっしゃいま…せ」
何で警察がいなくなった途端この人たちが来るんだろう。というか、まだスーツ仕立て終わってないんだけど。
「本日はどうなさいましたか?まだスーツは出来上がってないのですが」
蘭「んー?今日はただ遊びに来ただけ」
竜胆さんはいない。蘭さんだけ。
「あの、ここら辺警察の方が巡回してましたけど。大丈夫なんですか?」
蘭「大丈夫でしょ〜」
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シオン(プロフ) - suffron*さん» マイキー、落ち着いて〜〜 (2022年11月13日 17時) (レス) id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
suffron*(プロフ) - シオンさん» マイキーは夢主とイザナの関係を知りませんからね、一切 (2022年11月13日 17時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ちょ〜〜マイキー、これはやばいよ。夢主のイザナみたいだと勘違いしてるぽいやぁ (2022年11月13日 17時) (レス) @page39 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - suffron*さん» 楽しみに待ってます!!! (2022年11月13日 16時) (レス) id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
suffron*(プロフ) - シオンさん» まぁ答えは次のお話で出てきますので〜 (2022年11月13日 16時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年11月2日 0時