縫い包み ページ13
絡繰SIDE
俺は別に部屋に移って呪骸たちと人形劇の練習をした。俺は呪骸以外にも普通の人形やぬいぐるみを使う。呪骸は手で操らなくても動いてくれるから人形劇自体は結構豪華なものが作れる。子供たちの期待を裏切らないために一カ月に一回必ず面白い話を自分で考えるんだ〜。
今回は動物たちが人間の手によって住処を奪われて生きていくことが難しくなっていくという最近の問題についてのお話。子供たちにわかりやすく簡単に伝えるのは大変だから、結構練って練って練りに練りまくっているよ。
「そこでキャシィが登場〜、でこの俺の操っている人間たちを倒す」
「……!」
「上手上手〜」
え?呪骸たちと人形の大きさが違いすぎるだって?でも大丈夫、無問題だよ〜。俺自体が大きいからさその分人形も大きいの使えるんだ。それに、君たちは小さな木製の人形を想像しているだろうけど俺が使ってるのは腹話術用の人形を少し大きくしたもの。だから、操るのも大変だし何より重いけど子供たちが喜んでいるのを見たら何も苦じゃない。むしろ楽しい。
あ、お金はとってないよ?そりゃあね、子供からお金を取るなんて言語道断!
「ラストシーン行くよ〜。この人間たちが森を破壊していくからぬいぐるみみんなで止めてー、そしてその後話せる動物と人間の長が話し合うんだ。最終的には解決するんだけど、解決までに相当な被害を出してしまった、ということを忘れずにやっていこ〜」
「__!!」
うんうん、やる気があってよろしい。
「…!」
「ん〜?」
「……!!!」
「あぁ、りょーかい。じゃあ、こっちに人間立ってもらった方がいいな。その方がやりやすいか」
「…!!」
その後も何回か通しでやって、気づけば任務時間になっていた。
「今日はここまで〜、人形劇は来週の金曜だからね。覚えておいて、その前にも何度か練習するけど」
「…!」
「__!?」
「じゃあね、俺はこの後仕事だから」
俺は学長の部屋から出て保護監督である伊地知のいる車に乗り込んだ。伊地知は相変わらず目の下に隈があって、頬が痩せこけている。どうせ五条のせいでロクでもない仕事ばかり大量に押し付けられているんだろうなぁ…。ホント、ご愁傷様。今生憎飴しか持ってねーけど、それで勘弁してくれ。
「伊地知、いつもお疲れ〜。ほら、飴。はちみつだから疲れも少しは取れるはず」
「…あ、ありがとうございます…!」
「礼はいらないよ」
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suffron*(プロフ) - 紫さん» わぁ〜!ありがとうございます! (2022年4月30日 0時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - 好きです!更新頑張ってください (2022年4月29日 23時) (レス) @page4 id: 45b1199f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年4月29日 15時