訳ありPrincess【JUMP】*2*

#56 過去 ページ9

* 過去






走り続けて着いたのは屋上。







嫌でも学校には毎日来なくちゃいけない。



なんでかって？




お母さんに怒られるからね。

学校行きたくないなんて言ったら捨てられる。






ピアノだって行きたくない···

ピアノを弾いていて楽しいなんて思った事も無い。







失敗すれば出来るまで永遠にやらされる。

私に失敗なんて許されないんだから···





いじめられてるなんて言ったら大変な事になる。








だから、毎日、毎日学校には行った。

いじめられても耐えて耐えて。






＿＿＿＿＿＿＿

でも、今日で中学校も卒業···。





やっといじめから解放されるそう思ってたのに···









＿＿＿＿＿高校生初日








ｶﾞﾗｶﾞﾗ




教室に足を踏み入れると集まる視線。







そんなの気にせず自分の席に座る。







皆がヒソヒソしだした。




《あの子って◯◯中でいじめられてた子でしょ？》

《なんか、彼氏にも親友にも捨てられたとか》

《てか、親友の事切りつけたんでしょ？》

《それで、彼氏に頼ったけど最終的には捨てられたらしいよ》







聞こえてくるのはデタラメばかり。

これでいじめから解放されると思ってたのに。







？｢久しぶりね、A｣






顔を上げると







『梨乃···っ』








『なんで、ここに···』








梨乃｢私もここが志望校だったからね。

ちなみに私隼人と付き合ってるのよ。
まあ、せいぜい不幸になるといいわ｣







そう言って立ち去っていった。


すると、






女1｢A、久しぶり｣







女2｢梨乃に嫌がらせしたら許さないよ？｣








男2｢お前の味方なんていないんだからな？｣









男1｢たっぶりいじめてらるからな。｣








『···っ』







私はまた、一人ぼっちだ。




私なんか悪いことしたかな···？






高校生になってからもイジメは続いた。



それに、

中学の時よりも酷くなり、何も知らない人達までいじめてくる。







そして、ある日事件は起きた。



そして、私は



＿＿＿＿＿捨てられた。



*

#57 過去→←#55 過去

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す