武装探偵社のもう1人【文スト】 (ページ7)

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7 彼ト久シイ再会ページ7

「そういえば、今日って中也が帰還するんじゃなか

ったか？」

・・・牢の中の太宰には来客が多そうだ

『コンコンッ』

「どうぞ」

中也か？

中也は僕が首輪を付けられてからも態度を変えない

数少ない人物だ

出張が有ると何だかんだでお土産を買って来る

今回は西部饅頭とか？本当は西部原産の毒草とかが

嬉しいんだけどなぁ

ーーーーーーーー遅くないか？

ノックがあってから全然入って来ない

僕は扉を薄く開いた

「如何かしま、」

「朔夜ーーーーッ」

扉の前に居た男に医務室に押し込まれ、扉に鍵を掛

けられた

「おいッ、何す・・・るん・・だ」

「朔夜、」

目の前に居たのはーーーーーー太宰だった

綺麗な顔を歪めて此方を見つめて居る

「太宰・・・何で此処に居るんだよ！？」

「ちょっと所用があってね」

ちょっと所用、で一度マフィアを抜けた奴が又此の

ビルに訪れる何て有り得ないだろ

・・・太宰なら有り得るのか？

「だったら其の所用を済ませてさっさと帰れ。此処

は探偵社員が来る処じゃあ無い」

「へえ、私が武装探偵社に入った事、知って居たの

かい？」

「嗚呼、」

・・・乱歩さんが教えてくれたし

「ねえ、先程から気になって居たのだけれど

ーーーーーーーーーーーーーー首の其れ、何？」

「ッーーーー！！」

咄嗟にタートルネックの上から首輪に触れた

「何の事だ？」

あくまでも平然を装って尋ねる

太宰の目は見れなかった。見たら、全てを見透かさ

れて仕舞う様な気がした

「はぐらかさないでくれ給え」

太宰が此方に歩み寄って来る

肩を掴まれて無理矢理視線を合わせられる

・・・何時も飄々として居る太宰らしく無い

「此れは・・・」

いつのまにかタートルネックを降ろされて居た

首が外気に晒される

「遠隔操作式の高性能爆弾。まあ、反逆者には妥当

な処分なんじゃないか」

「・・・済まない」

「僕がやりたくてやった事だ。ほら、さっさと帰

れ」

僕は踵を返し、太宰を残して奥の薬剤室に入った

太宰の顔を直視して居たら、歯止めが効かなくなり

そうだったーーーーーーーー＂どうせ後少しでちゃ

んと会えるのに＂

扉を閉めて暫くすると、太宰が立ち去る音がした

其れを、少し寂しく感じた

「彼奴、ちゃんとループタイ付けてたなー」

其れは、少し嬉しく感じた