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静寂のなかに、自分の足音だけが響き渡る。
木目調の床、
壁一面に並んだ鏡、
がらんとした
なんだか、無性に、恋しくなった。
……
レッスン室の、ちょうど真ん中。
赤いテープが貼られている位置に、腰をおろした。
ビニール袋から、
つまみと缶ビールを取り出す。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ プシュ ……
プルタブを開けると、シュワシュワと。
小さな音を立てながら、炭酸が抜けていった。
決して、許されるはずのない行為。
この行為が、誰かに、見つかってしまったら。
この行為が、誰かに、知られてしまったら。
…… どうなるのだろうか。
注意だけで、済むのだろうか。
それとも、出禁になるのだろうか。
まぁ、それでも。
それでも、今日は、この場所が、良かったんだ。
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作者名：喫茶店。 | 作成日時：2023年2月24日 19時
