裏切りの先は【黄衣の王】〜 second〜

ー65人目。ー ページ21

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薄暗い部屋の中、私は1人ため息をつく。




そんな私の様子を見て、相棒は首を傾げた。








「はは、滑稽だと思うかい？相手がいるからなんだって言うんだ」







常に着けている手袋を外す。




キラキラと光る、左手の薬指についているもの。









「いいよね、相棒？僕だって今まで散々我慢してきたんだから」









きっと、彼女も私の事など忘れているだろう。








森の木々しか見えない窓。




少し錆びついている鍵を外し、少し固い戸をあける。






自然の香りがする。






私の心の中とは大違いだ。








リングを外し、窓の外へ投げる。








「いくら神とは言え、人間と結ばれるなど許されぬ行為だ。」







決められた未来を歩むのは退屈だろう？








「私が未来を変えるんだ。彼女と神の未来をね。」






正直ひねくれた自分にうんざりだが、相棒だって否定はしていない。







「ふふ、君も私に賛成かい？」







そっと撫でると、ホゥとひと鳴き。










これからは楽しくなりそうだね、相棒。











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彼女の友達役は、もうこりごりさ。










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アイマスクを外し、鏡の前に立つ。










自分の瞳を見つめるのは、これで数回目だ。













彼女の横に立つ僕を思い浮かべる。



















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私が必ずこの手で創り上げてやるよ。











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相棒の片目も、青く輝いた気がした。

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