貴方しか愛せないから。【ガラテア】 (ページ19)

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ゲーム、賞金、そして更に才能を開花できるという最高の場所。
エウリュディケ荘園とやらに招かれた私。

胡散臭いなんて思ったけれど、今の私を誘惑させるには十分な内容だった。

Aと離れたくない…行くなら一緒に行きたいと思ったけど、この"ゲーム"という言葉がやけに引っかかる。

彼を傷つけてしまうかもしれないと思ったから__この錆びた大きな門の奥にそびえ立つ建物に1人でやって来た。

派手な格好な癖に色が地味なドレスを着た女の人。
陣営が2つに別れているらしく、私はハンター陣営のようだ。

私以外にも人は沢山いて、もう1つのサバイバー陣営の方が人数は多いらしい。

部屋に案内され、そこには私の部屋にあった工作机が。

机の右端の角には間違って彫刻刀が刺さった跡。
間違いなく、実家の自室にあった机。

この荘園でもルールは存在するらしく、起床した後まずはロビーへ向かって試合表を確認すること。

そして試合以外の時間ではサバイバーには手を出さないこと。

この意味がイマイチよく理解できないけど、車椅子用の通路もちゃんとあったから不自由はしないはず。

腕の力があまりないから、車椅子を自分で操作するのも少し時間がかかるけれど…

自分で操縦する事なんてあまり無かったな。

Aが来るまでずっと机で作業し、彼が車椅子を引いてくれていたから。

窓から景色は見渡せるけれど、ここは薄暗い森の中だから木しか見えない。

「これから試合の詳細を説明する。先程渡した地図の指定された場所に向かうように」

足音などしなかったのに。

いつの間にかあの女の人が部屋の入口に立っていて。

地図を片手に、私は車輪に手を伸ばした。

A、私はまたここで新たな生活を頑張るわ。

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終わりそうな雰囲気ですがまだ終わりません((