触手は苦手だ ページ7
「食ってみる?」
「む?」
こてり、と邪神にしては可愛らしく首(と言っていいのか分からないが)を傾げる。
「二人分あるから、アンタも食う……つーかアンタって食えるの?」
「必要性はないが、食べることは出来る」
「んじゃ、一緒に食おうぜ。早めに消費したかったし」
チン、と温め終わったことを知らせる音が、レンジから響く。
ホカホカに温められたカレーの器を、火傷しないように素早く引っ掴んで机の上に置き、棚から二人分の皿を取り出した。
「傭兵よ、カレーを掬うのはこれで良いのか?」
「え?あ、あぁ。サンキュ」
いつの間に漁ったのか、にゅるりと目の前にお玉を握った触手が現れ、恐る恐る触手からお玉を受け取ると、ハスターが笑う。
「安心せよ。コレが其方を傷つけることは無い」
「信用ならねえ」
「神が言っているのにか?」
「神は神でも邪神だろ、アンタは」
何が面白いのか、クスクスと笑うハスターをジト目で睨みつける。
「さあ良いのか?早くしないと折角のカレーが冷めるぞ」
「言われなくても分かってる」
誰のせいだ、とブツブツ呟くナワーブを見下ろしながら、ハスターは機嫌が良さそうに笑っている。
やっぱコイツ嫌いだ、と思いながらも冷蔵庫に入れていた白米をラップに包んだまま加熱し、器へと入れる。
「言っとくけど、味は保証しないからな」
「うむ」
完成したカレーをテーブルへと並べたところで、一つ問題が発生した。
いや別に、嬉しいとかじゃない→←順応が早くないとやってらんねえ
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作者名:モノクロ饅頭 | 作成日時:2023年11月4日 20時