8count* ページ8
.
豆原くんに誘ってもらい、
私もレッスン室にお邪魔することに。
普段めったに来ない私と違って
みんなはまるで自分の家に帰ってきたように
リラックスしている様子。
川尻「Aが来てくれたからには
めいいっぱい頑張らんとね〜」
「私にはお構い無く、いつもどおりやってください」
川尻「もう若干一名いつも以上に頑張ろうと
しとるけん、置いてかれんよう頑張るしかないんよ」
ふふふ、と笑いながら視線を私の後ろに向ける。
つられてそちらを見ると、
誰よりも早く着替えてストレッチをしている豆原くん。
たしかに気合入ってるのが遠くからでも
伝わってくる。
そんな話をしてたら
ちょっと困り顔の祥生が私のところに
駆け寄ってきた。
大平「A、髪ゴム持っとらん？」
「あるよー。これでいい？」
大平「ありがと」
「いえいえ」
川尻「Aは何でも持っとるね」
「髪ゴムくらいなら私も髪長いし持ってますよ」
川尻「えーでも胃薬も頭痛薬も持っとるやろ？」
大平「靴下の代えとか筆記用具1式持ってた」
「そんな大したものじゃないよ」
川尻「裁縫道具も持っとった！」
大平「電子辞書とかストップウォッチとか
使い捨てアイマスクとかも」
「私もたまに使うし」
川尻「もうドラえ」
「蓮くんストップ」
確かに周りの人が持ってないものも
持ち歩くようにはしてるけど。
何が起こるかわからないんだから
マネージャーとして装備しておきたい。
ずんぐりした青い猫のアレみたいだけども。
そうこうしてるうちに全員着替え終わったようで、
蓮くんのかけ声にみんなが集まる。
今日の練習内容を共有してるみたいで、
いつもはふざけたりする彼らが
仕事以外で真剣な面持ちになってるのが少し新鮮。
ぼんやりと部屋の隅で眺めていると、
ふと豆原くんと目があった。
すぐに逸らされると思ったその視線は
しっかりとこちらを向いたままで、
視線を外すタイミングを失った私も
見つめたまま動けなくなってしまう。
豆原「……」
「…っ」
豆原くんは口元を少し緩くして、微笑む。
ほんの数秒の仕草の破壊力は凄まじい。
心臓に悪すぎる。
その後すぐ隣に座っていた純喜くんが
豆原くんに何やらちょっかいをかけたので
視線は途切れてしまう。
けど、助かった。
あのまま見つめ合ってしまったら
私は多分ここで逆上せ死んでしまう。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1149人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Shiu(プロフ) - みづきさん» 初めまして！とても温かいコメントありがとうございます！他の作品も読んでいただけて、本当に幸せです…(T_T)大好きと言ってもらえてとても励みになります！ありがとうございました(*´∀｀*) (2021年8月29日 0時) (
レス) id: 3e168f23de (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - 初めまして！すごくすごく大好きな作品でした！作者様の他の作品も大好きです！ (2021年8月28日 23時) (レス) id: d3251df0ae (このIDを非表示/違反報告)
Shiu(プロフ) - みぺさん» またまたコメントありがとうございます！最後まで楽しんでもらえるよう頑張りますね！！ (2021年8月24日 13時) (レス) id: 3e168f23de (このIDを非表示/違反報告)
みぺ - 豆ちゃん(涙)戻ってきてくれて嬉しいさときゅんで最高です！ (2021年8月24日 2時) (レス) id: 5ff78606fb (このIDを非表示/違反報告)
Shiu(プロフ) - みぺさん» コメントありがとうございます!!!きゅんきゅんしてもらえて嬉しいです(*´∀｀)これからもきゅんしてもらえるよう頑張って更新して参ります！ (2021年8月17日 14時) (レス) id: 3e168f23de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Shiu
| 作成日時：2021年7月8日 14時
