14話 ページ14
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放課後。
宣言通り、ささらが教科書を返しにやってきた。
ささら「やっほー♡」
「あ、ささら」
川西「……」
ささら「あはっ、拓実くんってば顔こわーい！」
相変わらず不機嫌そうな川西だけれど
ささらは全く気にならないらしい。
……そういえば、会ってすぐの頃は
「川西くんか白岩先輩か」なんて聞かれたけど、
そういうことはめっきり聞かれなくなったな。
「ん…クッキー？」
ささら「貸してくれたお礼！」
「わざわざありがとうね」
ささら「このクッキー可愛いでしょ？Aちゃんみたいで♡」
「……はは、」
教科書と一緒に渡されたピンク色のパッケージ。
何かのキャラクターとコラボしているのか、
クッキーの表面に可愛らしいいちごのマークが。
かわいい、ねぇ…。
「ささらの方が似合うじゃん」
ささら「何言ってるの！Aちゃん可愛いよ？」
「いやいや、気を使わなくていいよ。自分がどんなかなんて、」
その時、空気が変わった気がした。
さっきまできょとんと笑っていたささらの顔から
笑顔が抜けている。
射抜かれるような視線に、思わず1歩、
後退りしてしまった。
「…さ、ささら？」
ささら「Aちゃんなんにも分かってないね」
「ん？」
ささら「Aちゃんってすごく可愛いよ」
「…ぇ、いや……」
距離を取ろうとする私に詰め寄るささら。
威圧感というか迫力があって、
蛇に睨まれた蛙の気持ちである。
視界の端で川西が立ち上がったのが見えたが、
どこに向かうかなんて気にする余裕はなくて。
ささら「ねぇAちゃん」
「あの、ささら…近い……」
ささら「“俺”が教えてあげよっか」
「ん？、ぇ」
その時だった。
あと少しでささらの顔が鼻にあたる、その瞬間。
勢いよくささらが離れたかと思うと、
間に川西が庇うように入ってくれて。
背中しか見えないから、どんな顔をしてるのか分からない。
「かわに、し」
川西「俺が」
「……？」
川西「俺が教えるから、いい。
余計なこと、せんといて」
何を教えると言うのだろう。
話を遡ると、それはそれは無謀な事だと思うけど。
ゆっくりとこちらへ振り返る川西と、目が合う。
吸い込まれるようなその瞳は
どこか大人びていて、冷静で。
表情豊かな川西の『見たことない顔』で。
川西「俺が、する」
「……、…」
息を飲む音が、脳裏に響く。
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A(プロフ) - はい！暑さもまだ続きますし無理せず生活なさってください！ (8月30日 6時) (
レス) id: 25cd72813f (このIDを非表示/違反報告)
Shiu(プロフ) - Aさん» はじめまして！お返事が遅くなり申し訳ありません…！温かいコメントありがとうございます( *´艸｀)かなり不定期更新ですが、これからちょくちょくお話書けるようがんばります！とても励みになります、ありがとうございます！！ (8月29日 22時) (レス) id: 4d51508915 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 初めまして！お話とても面白いです！続きがとても気になります。お時間があれば書いて欲しいです！ (8月8日 13時) (レス) @page9 id: 25cd72813f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shiu
| 作成日時：2023年5月17日 18時
