29話 ページ29
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あの日から数ヶ月。
蓮くんは休学を使ってアメリカへ渡った。
ひとまず約半年間向こうのダンスグループに
所属することになったらしい。
次に帰ってくるのは冬の前くらいだろうか。
みっちゃんや槍門さんは蓮くんから話を聞いたのか
分からないけれど、
「はよ会えるとええな」と声をかけてもらうので
たぶん知っているんだと思う。
川西「お嫁さんｯ?!」
蓮くんのプロポーズ(？)の日の夜、
どうやって帰ったか覚えてないけれど
家に着いてポロッと零した瞬間
拓実が物凄い速さで椅子から立ち上がったのを今でも覚えている。
思えば彼には「別れるかも」と伝えたばかりの頃だ。
混乱するのも無理はない。
私だって上手く呑み込めていなかった。
川西「姉ちゃん、結婚できんの？」
「いや、私もそれは思っとんねん」
川西「ノリとか勢いじゃアカンで？1人の人生とちゃうんよ？」
「わかっとるよ！拓実人生2回目なん？」
そんな姉弟の会話も今では懐かしい。
最近は何かとつけて
「そんな食べとったらウェディングドレス入らんくなる」
とか小言が増えている現状だ。
いや、ドレスは早ない？
「……って感じでさぁ。拓実は受験を考えるべきなのに
私の小言ばっかりで…」
川尻『んふふ、お姉ちゃん想いで優しい弟さんや！』
蓮くんとは、週に一回のペースで電話をしている。
だいたいお互いの近況報告がメインで
他愛ない話ばかり。
蓮くんの方は毎日新鮮そうだ。
最初の頃はご飯の量が多いと半泣きだったけれど
最近は慣れてきてる様子。
時折向こうの電波に外国語が聞こえてくると、
なんだか不思議な気持ちになっていた。
「そういえばさぁ」
川尻『んー？』
「蓮くんって私が浮気してる！とか全然疑ってこないですよね」
川尻『浮気？』
「うん。こんだけ離れてたら、私、浮気しちゃうかもしれませんよ？」
面白半分で彼をからかってやろうと思えば、
気の抜けたような笑い声が聞こえてくるだけ。
「…焦ったりとかないんですか？」
川尻『ないよ。だってAちゃん、
俺の事すっごい好きやろ？』
「……っ」
川尻『わかるもん。やけん、心配はないかな〜？』
くっくっくっ、と随分余裕そうな蓮くん。
私はと言うと頬に集まる熱を
手で仰いでどうにか冷まそうとしてる。
お手上げだ。
私はきっと、一生彼に勝つことは出来ない。
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Shiu(プロフ) - ぴさん» コメントありがとうございます！お返事が遅くなってしまってすいません…！最近ようやく私生活が落ち着き、他作品から完結に向けてお話を進めています。こちらのお話もきちんとした形に終わるよう更新する所存です、もし良ければお待ちいただけると幸いです…！ (4月10日 21時) (
レス) @page29 id: de23370fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 感情移入して泣きそうになりました…更新楽しみにしてます… (10月1日 3時) (レス) @page29 id: 69b32d86ae (このIDを非表示/違反報告)
Shiu(プロフ) - ななしさん» こんばんは！暖かくやさしいコメントをありがとうございます…！終盤直前で停止させてしまってすいません(；-；)完結させたい気持ちはとてもあります！また楽しく読んでいただけるようがんばります!!励みになりました、ありがとうございます！ (6月21日 19時) (レス) id: 4d51508915 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - コメント失礼します。主人公の性格も蓮くんも人間らしくて素敵で、読んでいて落ち着く(表現変かもしれません)お話でした⋯！更新まったり楽しみにしています✨ (2022年6月20日 15時) (レス) @page29 id: 791bab0b0f (このIDを非表示/違反報告)
Shiu(プロフ) - ^^さん» コメントありがとうございます！数少ない小説の中から見つけて下さりありがとうございます(*´-`*)妄想空想こじらせた小説ですが、実際の蓮くんはもっとかっこよくて魅力的な方です…！ぜひ堕ちましょう💓💞更新頑張ります！ (2022年6月9日 5時) (レス) id: 4d51508915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shiu
| 作成日時：2021年9月8日 2時
