【続々】名前を呼んで笑ってよ【stgr】

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...


ら「…あのさ」


目を瞑ったまま、らだおさんとお話しをする。
最近あったことや、シェリーとのこと。
笑ったり、つっこまれたり、ずいぶんと平和な時間だった。


ら「ねぇ、成瀬とキスしたの？」


急にぶっ込んでくる。思わず目を開けば、眩しくて
横をむいて目を擦る。何度か瞬きをして視線をあげれば
らだおさんはまだ目を瞑ったままだった。



『…気になりますか？』

ら「うん」

『揶揄う気ですね？』

ら「違うよ」

『…キス、しました、いや、されました』

ら「ふーん」


興味なさそうな返事をしたかと思えば
よいしょと上体を起こすので、私も起きあがろうとした。
が、できなかった。


隣にいたはずのらだおさんが
なぜか覆い被さるように、私と空の間にいる。


『らだおさん？どうしm


ぐっとらだおさんの顔が近付いてきて
思わず目を瞑った。
ふわっと唇に感触が。



ら「よくないよ、Aちゃん、隙だらけ」


私に覆い被さったまま、少し切なそうな顔をして
笑う彼。後ろに見える爽やかな空とは違う青。
ただ私はキスされたことに驚いて言葉が出なかった。



ら「好きだからね、覚えといて」

『え、あ、らだ

ら「変な顔っ」

『いたっ』



デコピンされて我にかえる。
らだおさんが笑いながらどけてくれたおかげで
やっと起き上がれば、またよいしょと
ぴったり横に座るらだおさん。



ら「俺は、返事は欲しい。でも今じゃなくていい」

『…はい』

ら「ごめんね、キスして」

『…変かもしれませんが、驚いたけど、

ら「けど？」

『嫌ではなかったです…』

ら「ふーん」



次こそよいしょと立ち上がるらだおさん。
私は見上げる。
そこには憧れていた先輩と空。


青と空。



...

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