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A 視点
四方八方からの透明な糸で身体を傷つけられ、拘束される。
A
「 っ… 」
特級呪霊
『 さっきの威勢はどこにいったんだよ。 』
呪霊が足をカサカサと動かして近づいてくる。
そして白い手を俺の左眼付近に伸ばす。
A
「 っ…！ 」
A
( 毒か…視界が歪む…、 )
特級呪霊
『 毒で片方の眼は使えない、
動いたら身体がサイコロになるものね。 』
A
「 甲高い声で笑うんじゃねぇよ、耳が痛ぇわ…、 」
特級呪霊
『 強がってるのも弱い証拠だから、
だいじょーぶだよ。 』
A
「 何言ってんだお前
日本語勉強しろ。 」
低レベルな争いをしつつ打開策を考える。
A
( このめんどくせぇ糸のせいでジリ貧の恐れがある、
かと言って救援があるわけでもない、 )
A
( …っていうか、他の人がいたって
俺には邪魔なんだけど… )
A
( しかたがない…一か八かで使うか… )
A
「 " 四神操術 北
影から十匹の蛇が出現する。
そして一斉に呪霊に噛みついていく。
A
( " 玄武 " は俺の呪力を相手に打ち込んで
相手自身の呪力量を超えさせて体内から爆散させる、 )
A
( そしてその呪力は俺の呪力として補われる。
…強いけど、呪力消費がハンパじゃない…、 )
呪霊が大量の蛇に怯んだ隙に、
白虎大霊槍で透明な糸を切断していく。
A
( この糸…あいつの呪力が込められてて、
等級が強い奴じゃないと切れないな。 )
特級呪霊
『 なんだっ、この蛇は…！？ 』
A
「 …あぁ、その蛇ね、俺の呪力を打ち込んでるから
速く仕留めないと…死ぬよ？ 」
A
「 それにその蛇、亀のように硬い身体でできてるから
簡単には壊せないかな。 」
玄武は基本的に奥の手中の奥の手である。
呪力を相手に与えて自分に還元し、
固い身体で防御することが主な能力だ。
一見最強かと思うが、呪力がカラカラの状態だと
発動出来ない、または自分自身に牙が向く恐れがある。
A
( " 白虎大霊槍 " で終わらせる。 )
槍を持ち直して、呪霊相手に突っ込む。
特級呪霊
『 ま、まてっ…話を…！！ 』
そんなことをほざいていたような気がするが、関係ない。
ぐちゃ、と音がして呪霊は黒い霧になり、
風に流されていった。
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作者名：珀 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/72190cc3072/
作成日時：2024年1月24日 20時
