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 A 視点


A
「 …お前か、生まれたてのベイビー特級ってのは… 」


 霊園の奥、行き止まりに膨大な呪力量をもつ特級がいた。

 
特級呪霊
『 …おにーさん、イケてるね…、
 私の側にいる気はない? 』
 

 目的の特級呪霊は既に先に行かせた四神の一つ、
 白虎と戦闘を開始していた。

 
 見た目は着物を着ていて、赤色の蛇の目傘を持ち、
 毛先が赤みがかった黒色の髪が特徴的である。

 また人とは違う点、
 着物の下には蜘蛛のような八本の足がついていた。


A
「 …女郎蜘蛛、か… 」


特級呪霊
『 失礼だなー、
 生まれたてでもちゃんと名前はあるんだよ? 』


A
「 …どうでも良い、さっさとお前を殺す。
 それが俺の、呪術師としての仕事だ。 」


特級呪霊
『 …君モテないでしょ?
 女性をそうやって蔑ろにしたら… 』


特級呪霊
『 いけないんだよ…、 』

 
 女郎蜘蛛らしき呪霊は八本の足から
 透明な糸を出した。
 

A
「 っ…! 」


A
( 音速と同じくらいじゃない…!?
 …俺じゃなかったら今ので死んでるわ、 )


 刀で糸を弾き、切りにいく。


特級呪霊
『 君、遅いね…。 』


A
「 …ふふ、君の敵は俺だけじゃないよ? 」


 敢えて術式を解かずにしていた白虎と自分自身で
 特級呪霊を挟み撃ちにする。


A
「 " 術式付与 白虎大霊槍(びゃっこだいれいそう) " 」


 持っていた刀に白虎の力を付与して、呪力で形を変える。


 刀から(やり)へと、


A
「 …連勤続きで、しかも誰かもわかんねぇ初対面の奴に
 モテないでしょとか言われてキレてんだけど。 」


特級呪霊
『 …っ…! 』


A
「 生まれたてのお前と違って、
 俺は何年もこの腐った呪いの世界で生きてんだよ、 」


A
「 人間様舐めてんじゃねぇよ。 」


特級呪霊
『 っ…お前、こそ、、
 何も出来ないくせに、っ…私を馬鹿にするな! 』


 訳の分からんことを発する呪霊を
 白虎とのコンビネーションで確実な攻撃を入れていく。


A
( なんだ、呪力量が多いただの雑魚か… )


特級呪霊
『 はっ…の、やろっ… 』


A
「 っ…! 」


 空中から突然現れた透明の糸に身体が巻き付かれて
 肉体を徐々に傷つけていく。

 血がじわじわと勢いよく滲み、
 皮膚もありえない量で出血していった。


A
( …白虎、解くか… )


 自分が動かないと意味ないし、

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作者名: | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/72190cc3072/  
作成日時:2024年1月24日 20時

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