_ ページ33
A 視点
都会の街に馴染む豪邸、
A
「 …Aです、父親と話に来ました。 」
門の前に立っている黒服に事情を伝えて、学生証を見せる。
黒服
「 確認出来ました、どうぞ中へ。 」
と黒服の案内で敷地内に足を踏み入れる。
黒服
「 …その前に、そちらの荷物はここに置いて行って下さい。 」
背負っている刀を見てそう言う。
A
「 っ…わかりました…。 」
長い長い廊下を歩き、父親のいる所まで辿り着いた。
父親
「 …早かったな、A、 」
A
「 どうしても早く話をつけたかったですからね…、
それに、来ないと高専潰すって言ったのはどこの誰でしたっけ? 」
父親
「 昔は口答えしなかったのにな… 」
A
「 俺をここまでにしたのは
A
「 俺を見て、愛してくれればこんなことにはならなかった。 」
父親
「 " 最後 " まで人のせいにするか。 」
A
「 当たり前だろ、そもそも最後ってなんだ…、 」
その瞬間、後ろから何かがぶつかってきた。
体幹は鍛えている為、倒れることはなかったが、
A
「 …は、…ごぽ…、 」
恐らく背中から突き出しているのは刃、
A
( 包丁…?! )
父親
「 西園寺グループには出来の悪い奴は要らない。
いた記憶すら必要がない。 」
父親
「 だから呼び出したのに…つくづくバカな奴だ。 」
やれやれ、と肩をすくめる父親、
A
( …この包丁、抜いたら抜いたで出血多量になるかもしれない… )
A
「 っ…ナチュラル、に…殺人未遂じゃん…、 」
A
「 犯罪者…なっても良いのかよ… 」
父親
「 そいつは選んだ。
このまま死ぬか、Aを殺して助かるか。 」
A
「 …、なんで、そんな天秤に…、 」
父親
「 今日、お前をここまで案内したのは
私が出来損ないと以前言った養子だ。 」
黒服
「 ごめん、なさっ…ごめんなさいっ… 」
A
「 …きもいことするな、っ… 」
父親
「 私は完璧を目指しているんだよ、
容姿端麗、文武両道、、な、 」
A
「 …? 」
その時、父親を中心として真っ黒な霧が部屋を充満した。
A
( 負のエネルギーから、呪霊が出てくる…、 )
A
( 腐りすぎだろ、俺の実家… )
A
( 刀も取り上げられてるし、どーすっかな… )
185人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:珀 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/72190cc3072/
作成日時:2024年1月24日 20時