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柚月side
柚月「ただい、ま」
玄関には男物のローファーの横に黒の小さなローファーが置かれている。明らかに私のモノじゃない。
何となく察した。
いや、完全に察した。
私は階段を上がり部屋へ向かう。
階段と私の部屋の間にある部屋からは男女の楽しそうな会話が聞こえてくる。女の甘々な声と男の嬉しそうな声。
「好きだよ、倫太郎」
「俺もだよ」
私は部屋に荷物を置き、財布とスマホを持って家を出た。
前から知っていた。というか言われた。
" 「俺彼女できた」 " って。
こっちの気も知らないで。
私はフラフラと散歩をして時間を潰し家に帰った。
倫太郎「柚月、おかえり」
柚月「、ただいま」
柚月「お母さんは?」
倫太郎「まだ帰ってきてない」
倫太郎「お風呂湧いてるから」
柚月「ありがと」
倫太郎はリビングへ入っていった。あの子とLINEでもしているのだろう。顔がニヤけてる。うざい。
この近くて遠い"兄妹"という関係がウザったくて仕方ない。
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作者名:柚月 | 作成日時:2021年7月6日 18時