マジで許さへん. ページ16
. 大毅side
同級生の女子の苗字さんと一緒に昼ごはんを食べたあの日から、二日経った放課後
今は部活が終わって、教室で神ちゃん待ち
時間が合う時は、3人で帰ってんねん
まぁ相変わらず、サッカー部は筋トレとランニングしかできひんかったけどな
昼ごはんの時間やけど、同級生の女子の苗字さんは相変わらず、流星としか喋ってへん
一緒におれるだけでも嬉しいのか、神ちゃんは一言も文句言わん
俺らは神ちゃんも話しに入れようと頑張ってんねんけど、同級生の女子の苗字さんにあしらわれんねん
やっぱ、流星に近づくためやったんかな
「神ちゃん泣かしたら、あの女マジで許さへん」
「俺もそれ思ったわ。……せやったらしげが、神ちゃんの恋人になってあげたらええんちゃう？」
「なんでやねん、お前、アホちゃうか！神ちゃんの幸せは願ってるけど、その方向で幸せにしたないわ」
「神ちゃん優しいし、家庭的やで？」
「でも男やんけ、ほんなら流星が幸せにしたれよ」
「ええって、しげに譲ったるわ」
「お前、ほんまええ加減にせえよ」
二人で笑いながら、神ちゃんを待ってると
「しげ、流星！ちょっと来て！」
「神ちゃん、どしたん？」
「ええから、早よ来てって！」
慌てながら教室に神ちゃんが入ってきて、俺らの背中を押して教室から連れ出した
向かった先には、人集りができていた
かき分けて中に進むとそこには、同級生の女子の苗字さんと譜久村さんがおった
「ちょっと待ってって。同級生の女子の苗字さん、今何て言ったの!?」
譜久村さんが同級生の女子の苗字さんの腕を掴み、引き止めているところやった
「せやから、神山くんと仲良うなれば、藤井くんとも仲良うなれるかなって」
「神山くんは、あなたの事を本気で……」
「うっさいねん、離せや！」
同級生の女子の苗字さんは、譜久村さんの腕を振りほどいた
神ちゃんは流星は、呆然と立ち尽くして二人を見てた
「神山くんを利用してたの？」
「私やって、本気で藤井くんが好きやねん。もたもたしとったら他のやつに取られてまうやろ！」
「だからって、人の気持ちを踏みにじってもいい理由にはならないでしょ？」
「無条件で藤井くんと昼ごはん食べられてて、東京から来た余所者のあんたなんかに、私の気持ちなんて分からへんやろ！」
俺は、踏み込んじゃいけないと分かっていながらも、二人の会話をただ聞いてるだけなんてできひんかった
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 104人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：楓 | 作成日時：2023年8月18日 14時
