連携プレー. ページ2
. 流星side
「おはよう、流星。しげにおもっきしタックルされて痛そうやな」
「おん、加減知らんアホがおんねん」
「アホちゃうわ。ってか流星、今日な」
「そら大変やな、流星背中に穴開いたんちゃう？」
「どうりでさっきから涼しいな思っててん」
「おい、無視すんなや！」
しげのいる左側を一切見んと、神ちゃんとお決まりの流れを繰り広げる
でも神ちゃんからはしげが見えてるから、笑い堪えるのに必死になってて、俺もつられて笑いそうになる
「ふふっ、なぁ流星知ってる？さっきしげとも話してたんやけどさ、今日転校生来るんやって！しかも俺らのクラスに！」
「ちょっ、それ俺が先言おうとしてたやつやねんけど」
「へぇ、そうなんや」
「男女どっちやろな」
「んー、俺はどっちでもええけどな」
「なぁ、俺泣くで？」
「ふはっ。しげ、ごめんごめん」
しげの悲しそうな声に、遂に神ちゃんは我慢できんくなった
「流星も神ちゃんも、許さへん」
「なぁ、しげごめんって」
「でも俺やって、結構ガチめに痛かったしな」
「それは俺もごめんやけど……」
次は、俺としげで神ちゃんに仕掛ける
神ちゃんは俺らの声のトーンでマジやと思っとるみたいで、少し顔が暗くなった
「嘘やって、俺も流星も怒ってへんよ。な、流星」
「おん、転校生楽しみやな」
笑顔でしげとそう言うと、神ちゃんはホッとした顔をした
───
「ってかさ、転校生って響きええよな。転校生との恋って漫画やドラマでよくあるやつやん、憧れるわ。……でも実際この3人の中やったら、流星に惚れるんやろな」
「やって流星の顔イケメン過ぎて、俺が女の子やったら間違いなく流星のこと好きになってるもん」
「ほんま神ちゃん、流星の顔好きよな」
「せやな……あっ、でも顔だけとちゃうで。面倒見がよくて優しいところとか、クールに見えてめっちゃ熱くて、仲間思いなところも好きやな」
先を歩く二人の背中をボーッと見ながら、その会話を聞いていた
神ちゃんの言葉には嘘が感じられんくて、気恥ずかしくなる
「そんな真面目に答えんでええねん」
「やってほんまのことやし。流星は外見も中身もイケメンやねん。俺の憧れや」
しげの言葉に神ちゃんは振り向き足を止め、俺の目ぇ見て真っ直ぐにそう言うた
ほんま、恥ずかしげもなくよう言えるわ
.
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作者名：楓 | 作成日時：2023年8月18日 14時
