・ ページ45
.
「淳子ちゃんは、俺と同じオレンジ色のミサンガな」
「んふっ、お揃いやね」
二人はミサンガを足に付けると、他の女子のもとへミサンガを渡しに行った
えっ？
あの二人、ほんまなんなん？
「崇裕くん、あの……火曜日の放課後、空いてますか？」
「お、おん、空いてるけど？」
「よかった……ほな部室で待っとってくださいね」
「えっ、Aちゃん？」
それだけ言うと、淳子ちゃんと照史のもとに走っていってもうた
予想もしてへんかったAちゃんからのお誘いに、身体中の熱が顔に集まる
少し火照った顔を冷やそうと、体育館の外に出た
「崇裕、顔赤いで。なんかええことあったん？」
「えっ」
ミサンガを渡し終わった照史が、ニヤニヤしながら俺の顔を覗き込んできた
「Aちゃん絡みやな」
「えっ!?」
「図星やろ」
「そ、それより、淳子ちゃんと付き合うてるん？」
照史に言うと、あっちゅう間に広がってまうからごまかした
「おん、12月入ったぐらいにな」
「えっ!?」
あまりにもあっさり言われたもんやから、拍子抜け
「さっ、もう一試合やりますか。行くで、崇裕」
そう言うて照史は、何事もなかったかのように戻っていった
いや、ビックリしすぎてそんなすぐ切り替えられへんねんけど
ここぞと言う時にミスる俺には珍しく
休憩後の試合はAちゃんパワーか、ミラクルショット連発
パスもシュートも思い通り
俺、天才ちゃう？
「本番でそのくらいできたら、ええんやけどな」
「照史、俺もそう思う」
俺の自虐に、二人で笑いながらボールを追いかけた
───
Aちゃんに部室で待っててと言われたけど、ソワソワして落ち着かん
今日のプレーは、大惨事やったな
ミス連発で、さすがにへこむわ
ってか女の子と二人で、なに話せばええんや
照史は、これから淳子ちゃんとデートらしくて帰ってもうたし
えっ、なんか急に緊張してきた
どないしよう
部室の鏡を見ながらもう一度身だしなみのチェックをしてると、大きな音を立ててドアが開いた
「うぉ、ビックリした」
息を切らしながら、Aちゃんが現れた
「崇裕くん、遅れてもうてすみません」
「だ、大丈夫、気にせんとってや」
ほんま、心臓止まるか思たわ
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 35人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
shihok0712(プロフ) - 楓さんこんにちは。私のコメントはもう気になさらないでくださいね。出来上がっている作品を楽しみにお待ちしています。これからもよろしくお願いします。 (8月19日 11時) (
レス) id: ebf12df227 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - shihok0712さん» shihok0712様、コメントありがとうございます！重岡くんのは、既に内容が決まっておりますので、流星くんメインの話の方に入れさせていだだきます(*´-`)『あめあめ、ふれふれ。』にて、�霤弔気鵑鮹甘�させていただきました。こちらもお読みいただけたら幸いです。 (8月18日 20時) (レス) id: 039923312a (このIDを非表示/違反報告)
shihok0712(プロフ) - 濱ちゃん、しげちゃん担です！次はいよいよしげちゃんの誕生日ですね！とても楽しみです！もし学生時代を描くなら、卒業式エピソードを利用した内容などいかがでしょうか？可愛い過ぎて笑ってしまいましたから。 (8月18日 20時) (レス) @page16 id: ebf12df227 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - まねまねさん» まねまね様、コメントありがとうございます！コメントいただくの初めてなので、嬉しくて小躍りしています(笑)神ちゃん魅力たっぷりで、可愛くてカッコいいですよね！！7月30日をお楽しみに( *´艸｀) (7月10日 18時) (レス) id: 039923312a (このIDを非表示/違反報告)
まねまね - 神ちゃん担なので、嬉しかったです、ありがとうございます！！他のメンバーも見ようと思います！！ (7月10日 18時) (レス) @page6 id: 7ded94b651 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：楓 | 作成日時：2023年7月1日 20時
