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拾参 ページ14

口煩い鴉の案内に誘われて辿り着いた屋敷。



「あっ、君は……」


「Aちゃん!?」



到着したは良いけれど、雰囲気的にどうやら事は終わってしまったようで。


あの時の腕折り少年と善逸たちが埋葬をしていたので手伝いに入る。


「遅れてしまって悪かった。……思いのほか私は阿呆だったらしい、」


土を運んでから謝った。



「スゴク道ニ迷ッタ!Aアホ!アホ!」



___こんのクソ鴉…………



「あぁそうだ、私は一之瀬A。腕折り少年、お前の名は?」


「腕おっ……竈門炭治郎だ。よろしくな、A。」


漸く腕折り少年__炭治郎の名前も判明してあと少しで埋葬も終わる所で



「ウオァァァァァ!!」




獣が目覚めた。



___上裸…?毛皮…?嘘だろ何だアレ



「うわぁん起きてすぐこれだよ!!一番苦手なヤツ!Aちゃん助けて!!」

「ぐへぁっ」


思考の渦に飲まれそうになっていると腰に走るそこそこな衝撃。


久方ぶりに見た金髪が私を盾に震えていた。



「あん?ダレだ、お前。あとでこっぱち!何してんだ!俺と戦え!」




「顔は可愛いのに残念だな」

「Aちゃん割と容赦なく言うよね!!」



話を聞けば、この上裸は嘴平伊之助といって同期の隊員らしい。


炭治郎に頭突きされて今まで気絶していたとかなんとか。


思わず伊之助の額を確認しに行くと猫みたいに威嚇された。
少し傷ついた。少しだけ。


…………


埋葬も終わり、下山した所でどこかで見たように泣きわめく男が一人。



「駄目だ!駄目だ駄目だぁっ!!正一君は行っちゃ駄目だ!!」



此奴は年下に泣きついて恥ずかしくないのだろうか。


「Aちゃんもそんな目で見ないでよぉ!!」


おんおんと喚く善逸。


そんな彼にしびれを切らしたのか炭治郎が手刀を喰らわせた。


「なあ、清君たち。」


声をかけると、不思議そうにこちらを向く。




___あぁ、まだこんなに幼いのに。




「何も出来なかった私が言うことじゃないだろうけど、良く生きていてくれた。頑張ったね」


そう言うと、てる子ちゃんが抱きついてきた。



「お姉ちゃんも、助けに来てくれて有難う!」



太陽のような笑顔で伝えられた感謝の言葉に少し涙ぐむ。







この笑顔を守る為に、私は剣を握り続けよう。


そしてもう、道には迷わないようにしよう。




そう新たに決意した。

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(プロフ) - とっても面白いです!続き楽しみにしてます! (2019年8月16日 15時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:哀色 | 作成日時:2019年7月29日 12時

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