兵頭兄弟の幼馴染、MANKAI寮の甘味係。【摂津万里】 (ページ2)

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お菓子が食べたい兵頭兄弟ページ2

それは突然なお願いだった。

十座「臣さん、」

九門「臣さん、」

MANKAI寮のオカン・伏見臣を前にし、改まった態度の兵頭兄弟。

臣「えっと、ふたりともどうした？」

困惑状態の臣。

まだ時間的に夕食には早いが、臣がキッチンで料理をしているときに、きれいな「気を付け」で二人が並ぶ。

何事かと臣が息を呑んでいると、

十座・九門「お菓子作ってください！！」

臣「……………え、それだけ？」

お菓子作りの要望だった。

甘党の十座だけでなく、九門までとは。

不思議に思った臣は、二人に訳を聞く。

すると、

十座「九門と椋と話してて久しぶりに幼馴染の話になったんス」

臣「幼馴染…？」

九門「はい！そいつ、すごいお菓子作りがうまくて、久しぶりに俺たちも甘いもの食いたくなって来て！」

なるほど、お菓子作りが得意な幼馴染の話で甘い物が食べたくなったと。

十座「でも、今日は…無理そうっすかね？」

臣「あぁ…、悪いけどな…」

今日の夕食は冷蔵庫の残り物だけで作ろうとしていたところを見られていたのだろうか。

十座は申し訳無さそうな顔をする。

今、冷蔵庫の中に入っている食材は夕飯の分しか残されていない。

ちょうど臣が「買い物行かないとなぁ」とぼやいていたところだった。

そんなときに救世主が現れた。