【募集企画】神々の住む世界・お花見編【小説】

花見への望み・史解 博side ページ15

「もうこんな季節ですか・・・・」


　満開の桜を見て去年の花見を思い出す、色々と予想外の出来事(悪い方の)もあったが皆楽しめた。『あの人』が来ていたらどんな顔をしていた事だろう、今年は来るのだろうか？・・・・蓮深も今頃こんなことを考えているだろうか、そう考えると少し可笑しな気持ちになった。


(今年は皆さんに別々の土産を用意しましたし喜んで頂けるでしょうか？)


　そう、心の中で独り言を喋っていると会場が見えてきた。


「おぉ〜・・・・」


　思わず関心の声が出る。樹ノ国は町の中もそうだが植物が多い、今では多くの種類と数を誇る桜が満開の季節を迎えている。そしてこの会場は辺り一面桜、桜、桜！どこを見渡しても桜色の景色が広がっており、しかも多種多様の桜があるので飽きを感じさせない。


(会場に着いたら少し休みましょうか・・・・)


　ただでさえ多い知ノ国での仕事を昨日だけで終わらせてきたので正直少し疲れてしまった。僕が苦労しているところなんて蓮深には見せれないので少し休んでおくとしよう。


「今回こそは心から笑わせるぞっ！」


そう言い、心を引き締め、重い体を動かしていった。

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