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大切な人だから。 ページ29

太宰side

何故か、いつもよりも、紅ちゃんの顔が、悲しそうだった。

紅夜「すみません!皆待ってるし、戻りましょう!」

紅ちゃんは何か誤魔化したように、戻ろうとしたから、私はもう一度後ろから抱きしめた。

紅夜「太宰さん‍?どうしたんですか?」

太宰「君は何を考えているんだ。昔から、分かりゃしない。」

紅夜「…太宰さん。誕生日プレゼントにお願いがあるんですけど、」

太宰「なんだい‍?何でも聞くよ!」

紅夜「早く、探偵社の中に入って下さい。早く!!」

太宰「な、何で‍?」

言った瞬間、後ろから足を引っ掛けられて、探偵社に突っ込んで行った。

太宰「いったた…」

国木田「おい!太宰。紅夜は!?」

太宰「紅ちゃんならそこに…あれ‍?」

さっきまで、ドアの前に居たはずの紅ちゃんは消えていた。

太宰「紅ちゃん!!紅ちゃん!!」

さっき、言っていたことを思い出した。声は小さくて良く聞き取れなかったけど…

紅夜「もう、誰にも迷惑をかける訳にはいきませんから。」

いつもと違う、表情をした彼女は、どこかに行ってしまった。

太宰「国木田くん、私探してくる!」

国木田「おい、待てっ…て、いい部下思いの上司じゃねぇか。」

私は走って探し続けた。

でも、彼女は1週間経っても、見つからない。どこの防犯カメラにも映らない。

やっと見つけたのは、彼女が来ていた、着物。
多分彼女の事だから、私服も着ていたのだろう

突然、乱歩さんから電話がかかってきた。

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作者名:零和 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年2月6日 19時

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