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すると、八尋先輩がピタッと立ち止まった。
「これは…私の本？」
八尋先輩がうさぎみたいな怪異から貰ったランプを上に上げた。
蝶の止まった本の背表紙には"八尋寧々"の文字。
私は近くにあったハシゴを持ってきた。
「本当にあった…」
八尋先輩は本に夢中になっている。
『光、あっち見といて。』
私は八尋先輩が安定して登れるようにハシゴを支えた。
「わ、わーってるよ！！」
顔をほのかに赤くし、光は八尋先輩に背を向けた。
こんな事で顔を赤くするなんて思春期ですねぇ。
八尋先輩が本を手に取りハシゴに座る。
『私たちの本もどこかにあるかしら。』
「俺探してくるぜ！」
＿＿＿＿バン
八尋先輩は勢いよく本を閉じた。
「どうすか？どうすか？」
「た…確かに噂は本当みたいね！未来の部分を読めば花子くんについてなにか分かるかも。」
「おぉ〜！オレも自分の本探してきます！！」
光ははしゃいで書庫を駆け出した。
その背中に先輩が赤い本を読まないように忠告する。
「Aちゃんはどうする？私はもうちょっとこれを読もうと思うけど…」
『私は花子さんの本を探してみます。』
「わかったわ。気をつけてね！」
『はい。』
私も書庫を歩き出した。
『この書庫全部の本調べるのは大変ね…』
それに薄暗くて文字も見づらい。
先輩の持ってたみたいなランプとかないかな？
私は明かりを求め、八尋先輩の元に戻った。
『危ないっ！！！』
私は先輩を抱きしめ、ハシゴから飛び降りた。
「Aちゃん！」
『捕まってて下さいよっ！』
私は先輩を抱き抱えながら光を探した。
「だ、大丈夫Aちゃん？！」
『大丈夫ですよ。八尋先輩軽いし、私これでも一応鍛えてるんですからね！』
私は必死に走った。
光もハシゴに寄りかかり、本を読んでいた。
その後ろに先輩を襲いかかろうとしたでかいヤツが光のところにもいた。
『光！後ろ！！』
「お？……おおぉお！？！？」
『とりあえず走れっ！！』
「あぁあっ！！」
八尋先輩の目がぐるぐる回ってる。
「とにかく出ましょ！」
＿＿＿がしょがしょ……
「開かねぇぇ！！！」
私は八尋先輩をそっと下ろした。
「ありがとうAちゃん。かっこよかった…♡じゃなかった！どどど、どうするの！？」
『倒すしか方法はなさそうですね…』
だから怪異には関わりたくないんだよ…！
私は光と一緒に八尋先輩の前に立った。
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ななサマ(プロフ) - ショコラさん» ありがとうございますゥ！ (9月10日 22時) (
レス) id: a5c87dadb9 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ - めちゃめちゃ面白いです！これからも更新頑張ってください！ (9月10日 19時) (レス) @page12 id: 707eeda184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななサマ | 作成日時：2023年8月25日 17時
