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「危なかったぜ…」
『ほんと。持つべきものは頭のいい兄だね。』
次の日、予定通り六校時目に行われた数学のテスト。
赤点を取った人は補習となっていた。
そして光の点数は"39点"
赤点は30点からなのでギリギリ補習を免れたのだ。
「輝兄に感謝しねぇとな！」
光の兄ちゃんは生徒会長を務めるほどの学力を持っているからね。
「おーい花子！来たぞ〜！」
『こんにちは』
私たちは花子さんがいるであろうトイレに向かって叫んだ。
でも返事は帰ってこない。
「どこ行ったんだ？」
『あ、これ』
私の目に止まったのは4つ折りの紙。
その紙には"カイギにいってきまーす"の文字と、おまけのイラストが書いてある。
「会議って…怪異だろ？」
『色々あるんじゃない？七不思議にも。』
深くは追求しないけどね。
「こんにちは〜源くん、Aちゃん！」
元気よくトイレに入ってきたのは八尋先輩。
「こんにちはっす！」
『こんにちは。』
「あれ、花子くんは？」
いつもうるさいくらい周りをうろちょろしてる花子さんが居ないと、やっぱり気になるよね。
『それが…』
と、さっき見つけた紙を先輩に見せた。
「なら……源くん、Aちゃん。"16時の書庫"…って知ってる？」
八尋先輩の大きな瞳に私と光の姿が映る。
「ごめんね付き合わせちゃって…」
トイレを出て、来たのは図書館。
16時の書庫っていうのは七不思議の五番目。
図書館には16時にだけ入れる書庫がある。
その書庫には人の名前がついた本があって、学園にいる間の記録が書かれている。
過去から未来まで、書庫の本を読めば全てがわかる。
といういかにも怪しげな七不思議らしい。
そして花子さんの本を見つけ出す、というのが今回の目標だった。
そしていくら探しても出てこない書庫。
八尋先輩は私たちを巻き込んでしまったと落ち込んでいた。
「全然平気っす！」
『八尋先輩のためなら、どこにでもついて行きますよ。』
そして八尋先輩と光が話を始めた。
私はいない方が話やすいかも。
そう思い、図書館の探索を続けた。
『あれ…蝶？』
視界に入ったのは黒と紫、それに緑の入った蝶だった。
『どこから入ってきちゃったのかな…？』
外に出してあげないと。
そっと蝶に触れた瞬間。
＿＿＿＿ブワッ
『わっ！？』
煙に包まれて出てきたのはさっきまでなかったはずの、蝶の絵がついた扉。
時計は16時を知らせていた。
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ななサマ(プロフ) - ショコラさん» ありがとうございますゥ！ (9月10日 22時) (
レス) id: a5c87dadb9 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ - めちゃめちゃ面白いです！これからも更新頑張ってください！ (9月10日 19時) (レス) @page12 id: 707eeda184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななサマ | 作成日時：2023年8月25日 17時
