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「葵…私に隠し事してるの?悲しい…」


「ねねちゃん…?」


花子さんは赤根先輩の頬をつうっとなぞる。

でも見た目は花子さんではなく八尋先輩…。


「Aちゃん、光くん、早く…え、2人とも!?」


「す、すいません…//」


『八尋先輩の誘惑…///』


刺激が強すぎる…!//


「どうしても教えてくれないなら…いっそ…その口塞いじゃおうかしら♥」


花子さんはさらに赤根先輩の顎を上に向け、接吻の体勢に入る。





「ウワアアァァ!!」



……あ、この人の事、忘れてた…。

蒼井先輩が雄叫びを上げ、赤根先輩から八尋先輩を剥がした。




「ウワアアァァ!!」


そしてまた雄叫びを上げ、八尋先輩(花子さん入り)を引きずり、どこかに走り去った…。


『「先輩ーー!!!」』


「花子くんーー!」


追いかけましょう!と光が走り出す。

私は花子さんというよりは八尋先輩の身体が心配だった。





「この体でも全力疾走すると疲れるのね…」


『大丈夫ですか?』


「あ、ヤシロやほー」


私たちは蒼井先輩を追いかけ、屋上まで来ていた。

八尋先輩の身体の中に入っている花子さんは呑気に手を振る。


『花子さん、早く先輩に身体返してください。』


「その前にこれどーしたらいい?」


「これ?」



「これ。」


花子さんはブツブツ何かを唱えている蒼井先輩を指さした。


「えーと…誰?」


「こ…これは…」


それから八尋先輩のわかりやすい説明があった。


「蒼井茜くん。私のクラスメイトで葵の幼なじみなの。普段は真面目で誰にでも分け隔てなくて親切ないい子なのよ。クラスのみんなからも頼りにされてるし…だけど〜…ね、Aちゃん?」


『あ、私に振るんですね。私は学級、学年委員長していて、その委員会で蒼井先輩にはお世話になってます。蒼井先輩は小さい頃から赤根先輩がずーーっと好きで、赤根先輩のことになると性格が豹変するんです。私はずっと蒼井先輩から赤根先輩の惚気話を聞かされてます。』


葵と付き合ってもないのに…と八尋先輩から哀れみの目を向けられた。

本当そうだよね…


「あぁ…俺も兄ちゃんから聞いたことあります。兄ちゃん生徒会長なんで…あの人副会長ですよね。確か___
幼なじみの言動によって自らを作り変えては告白して振られ、告白しては振られて通算0勝3624敗とか…」


「それ1日何回告白してるの?」


みんな詳しーねーと花子さんは言う。

詳しくなりたくて詳しい訳じゃないんだけどね…?

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ななサマ(プロフ) - ショコラさん» ありがとうございますゥ! (9月10日 22時) (レス) id: a5c87dadb9 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ - めちゃめちゃ面白いです!これからも更新頑張ってください! (9月10日 19時) (レス) @page12 id: 707eeda184 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななサマ | 作成日時:2023年8月25日 17時

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