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「………Aさ、もしかして___


源後輩のこと、好きでしょ。」




『………え』


蒼井先輩、そういうの敏感なんだ…

なんて他人のように考える。


『……蒼井先輩に言ったら、この恋は実りますか?』


「!………いや?」


『…ですよね。』


一瞬目を見開いた蒼井先輩。

でも、冷静な顔をして答えた。

私の質問の答えは好きな人()しか分からないから。



「へぇ?ふ〜ん?」


『…最悪。』


ニヤニヤした顔の蒼井先輩を見て思った。


「特に何か出来ることはないけど応援するよ。」


『先輩も頑張ってください。』


蒼井先輩は学園No.1美少女、赤根先輩のことが好きなんだよ。

意外と面食いだったり…?


「僕のことはいいから。…ほら、行きな。」


『はい、ありがとうございました。』


「気をつけて帰れよ〜」


軽く手を振って生徒会室に戻って行った蒼井先輩に会釈をする。

良い先輩を持ったな…。





『光!ごめん、またせた。』


「全然大丈夫だ。早く帰ろーぜ!」


『うん。』


私たちは歩き出した。

蒼井先輩とあんな話をしたからか、いつものように喋れない。


「もう暗いな〜」


『うん…。そうだね、』


キレの悪い会話が続く。


「なぁA…、今度の日曜日にさ、映画でも行かねぇか…?」


『……え、』


今…なんて…

…………………夢?


『私と?』


「…お前以外誰がいんだよ。……ダメか?」


『!……いいよ。楽しみ。』


嬉しさで顔のニヤケが止まらない。


「ほんとか!じゃあ予定空けとけよ!」


『うん!』


それからは楽しくて時間がすぐに過ぎてしまった。

この時間がずっと続けばいいのにな…


『…じゃあ明日。』


「お〜…じゃあな。」


光に軽く手を振って前を向く。

家に着いて鍵を開け玄関に座り込んだ。



『……今の、夢じゃないよね?』


頬をつねると赤くなってじんじん痛みが広がる。

普段は痛いのは嫌だけど、それが今だけ幸せを表しているみたい。


『楽しみだなぁ……』


その日は帰りの余韻に浸りながらぐっすり寝れた。

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ななサマ(プロフ) - ショコラさん» ありがとうございますゥ! (9月10日 22時) (レス) id: a5c87dadb9 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ - めちゃめちゃ面白いです!これからも更新頑張ってください! (9月10日 19時) (レス) @page12 id: 707eeda184 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななサマ | 作成日時:2023年8月25日 17時

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