>>27 ページ27
「「Aちゃん!!/Aさん!!」」
『え、何?』
階段を降り、帰ろうとしていた時。
階段を登ってきたのは涙目の横尾くんと佐藤くんだった…。
「こっ、光が!!幽霊連れてどっか行った!!」
『………はぁ。わかった、様子みてくるよ。どこに行った?』
「旧校舎のほう。」
よろしくAさん。と言った佐藤くんは恐怖で震えている横尾くんを介護しながら階段を降りていった。
『………どっちも大変だな。』
その光景にまたため息が出る。
人けのない旧校舎。
もう使われていない女子トイレには電気が付いていた。
『八尋先輩!光います?』
私はトイレを覗き、そこにあるであろう八尋先輩に声をかけた。
「Aちゃん!光くんなら5分前くらいにここに来て、悪霊の未練を晴らしに出ていったよ?」
『入れ違いか…』
未練を晴らすって…どこに行ったんだよ…。
「ねぇマナベ俺は?」
『ありがとうございました先輩。』
「ねぇ俺もいるんだけど?」
「気にしないでAちゃん。光くん探し頑張ってね!」
『はい。』
では、と女子トイレを出た。
しゅんとしてた花子さんは無視した。
だって触れるとめんどくさいんだもん。
『あ、ヤコさん!光見ませんでした?』
窓の近くに丸まって日向ぼっこしているヤコさんに聞いてみた。
「見てないわ。何があったのよ。」
『実はさっき……カクカクシカジカ』
「なるほどね。早く見つかるといいわね。」
事情を聞いたヤコさんは頑張りなさいと励ますだけだった。
『ヤコさん、手伝ってくれたり…』
「いやよ。」
『ですよね…。』
日向ぼっこ中のヤコさんを動かすのは至難の業た。
「代わりにこのもっけ使ってもいいわよ。」
『あ、ありがとうございます…。じゃあこの子と探してきます。』
私は差し出されたもっけと共に次の場所へと足を動かした。
「いない」
『どこに隠れたのよ…』
もっけと諦めかけていたその時。
「ギャーッごめんなさいごめんなさい!!」
どこからか聞こえてきた声。
この聞き馴染みのある、懐かしい声に私の足は自然と早く動く。
『っ光!』
声の元を辿ると、腕を組んで雷霆杖を持つ光と正座しているピンク髪のやつがいた。
___間違えるわけが無い。
___だって貴方は…
「A!ちょうどいいところに……」
『三葉っ!!!!』
_____大切な私の友達なんだから。
21人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななサマ(プロフ) - ショコラさん» ありがとうございますゥ! (9月10日 22時) (レス) id: a5c87dadb9 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ - めちゃめちゃ面白いです!これからも更新頑張ってください! (9月10日 19時) (レス) @page12 id: 707eeda184 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ななサマ | 作成日時:2023年8月25日 17時