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『先輩、お疲れ様です。これ差し入れです。』
「Aちゃん！ありがとう！」
私は畑で草むしりをしていた先輩にペットボトルを渡す。
それを嬉しそうに受け取る先輩の姿は本物の天使。
『…急なんですけど、ひとつ聞いてもいいですか？』
「？うん、いいよ！」
『先輩、料理とか好きですか？』
「うん！家事好きだよ！」
家庭的な先輩…可愛い♡
『ドーナツ…とかって作ったりできますか……？』
ということで先輩を家庭科室に呼び出すことに成功。
「あ、先輩！さっきまで兄ちゃんとやってたんですけどちょっと失敗しちまって！」
「……"ちょっと"？」
そして家庭科室のなかの壮絶な光景に先輩は眉をひそめた。
『ほんとにすみません…。さすがにこれじゃ料理できないんで、私片付けるので先輩ドーナツ作ってくれませんか？』
「わ、わかったわ…」
と、言葉とは裏腹に先輩の顔には"分からない"と書いてある。
そんな先輩を光に託し、私は倒れたもっけたちのところに向かった。
「どくだ どくがある」
ピクピクと倒れて動かないもっけを囲んで謎の物体、ダークマターをつんつんするもっけたち。
『大丈夫？ごめんね料理の出来ない光のせいで……』
「おい！俺だけのせいにすんなよ！」
先輩とドーナツ作りの準備に取り掛かっている光。
余計なことまで聞きとるんだから…。
私は愚痴を頭の中で零しながら持っていたイチゴ味の飴を倒れてるもっけにあげた。
『はい、それをこの袋に入れて。』
「どくだ」
「すてる」
そう言いながらぽいぽい捨てていくもっけ。
もっけたちが手伝ってくれたおかげで家庭科室は思ったよりも早く片付いた。
家庭科室の隣、準備室でゴミを縛り、ゴミ袋2袋分が出来た。
『ふぅ…ありがとうもっけ。もうあなたは大丈夫なの？』
「げんきなった かんしゃ かんしゃ」
さっきまで死にかけていたとは思えないほど元気になっていた。
『ドーナツ作りの邪魔しちゃダメだよ。』
「われら じゃましない」
いいかいい、とキラキラおめめで言ってくるもっけ。
不覚にも可愛いと思ってしまった。
＿＿＿＿カチャ
ドアを開けようとドアノブに手を伸ばした時、ドアに付いている窓から見た光景に手が止まってしまった。
『……………』
家庭科室には先輩の手を取り、密着しながら何かを混ぜている光。
＿＿＿＿モヤ
『っ…………？』
これは誰に対してのキモチ？
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ななサマ(プロフ) - ショコラさん» ありがとうございますゥ！ (9月10日 22時) (
レス) id: a5c87dadb9 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ - めちゃめちゃ面白いです！これからも更新頑張ってください！ (9月10日 19時) (レス) @page12 id: 707eeda184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななサマ | 作成日時：2023年8月25日 17時
