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それから、トランプ大会は終わって話を始めた。
『え、ヤコさん人間になれるんですか?』
「そのくらい楽勝よ。」
__ポンッ
軽く何かが弾けた音と共に煙が立った。
「…ね?」
『わ………きれー』
その中から出てきたのはキツネのヤコさんではなく、綺麗な着物の似合う女性が立っていた。
『こんな容姿、どんな男でも落とせますね。』
「マナベ!?なんてこと言うの!」
「まぁ、そんなこと簡単よね。」
花子さんは無視して、ヤコさんと話を進めた。
「で、アンタは気がある子とかいないの?」
『うーん…気がある子、よく分かりません。レンアイというものをしたことがなくて……』
「…お前も十分ウブだな。」
「え〜イガイ!!」
私傍から見たらどんな印象なんだ…?
「ふーん…アンタは顔がいいから、気がある子見つけたらその容姿で落としなさい。」
『イエッサー』
「ヤメテ!!」
_____ガガガガガガガガ
『先輩っ!!』
出てきた先生の腕には八尋先輩。
「え、ヤシロ死んでる!?」
「そんなぁ、先輩いぃぃ!!!」
「お前らうるせぇ!寝てるだけだ。」
私は先輩の元に駆け寄り、先生から先輩を奪った。
『保健室に連れていきます。先生、鍵を開けてくださいね。』
「…そのつもりだ。」
私と先生は書庫を出て、もう閉まっている保健室へと向かった。
「……おい、アイツ…大丈夫なのか?女子トイレに入ってるが…」
『アイツ…あぁ、光のことですね。トイレに入る理由は理解出来たんですけど、理由を知らない人からしたらただの変態なのでボランティア活動をしているということにしました。』
「………そうか。お前も大変だな…。」
『…………いえ。』
そんな会話をしていると保健室に着いた。
____ガララララ
「アイツらのところにもどってもいいぞ?」
『……分かりました…。先生先輩に触らないでくださいね。』
「んなことすっかよ。」
さっさと行け。と手を払う先生。
『……先輩をよろしくお願いします。』
私は先輩が起きないようにドアを静かに閉めた。
「A!先輩は大丈夫か?」
『うん、先生がみてくれるって。』
「じゃあ、ヤシロが目を覚ますまで花札でもしようか。」
「っしゃ!勝ってやるぜ花子ォ!!」
『程々にね。』
私はヤコさんを膝に乗せ、花子さんたちの花札を眺めた。
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ななサマ(プロフ) - ショコラさん» ありがとうございますゥ! (9月10日 22時) (レス) id: a5c87dadb9 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ - めちゃめちゃ面白いです!これからも更新頑張ってください! (9月10日 19時) (レス) @page12 id: 707eeda184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななサマ | 作成日時:2023年8月25日 17時