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僕がやりたかったやつ
シートをひいてワイワイとは
なんだか全然違う気もするけど
これはこれでアリだな。
うん。めちゃめちゃアリだと思う。
「お名前伺ってもいいですか?
ネーム!プリーズ!」
「ジミンです。なんで英語?あなたは?」
一生懸命話してくれる姿がたまらなく可愛い
そんな事を思っている僕はちょっと酔っているのかも
「私はAです。
ジミンさんってお呼びすればいいでしょうか?」
「Aちゃん。
僕の事はジミンでいいよ。
あと、喋り方やめて、普通のコトバってなんだっけ」
「敬語とタメ口って事ですか?」
「そう、それ。ためぐち。
歳いくつ?僕より下にみえるけど」
「25です」
え?25?
正直驚いた。
大学卒業したて〜みたいなフワフワした雰囲気で
まさかの同じ年。
「僕も、25。おなじ」
「え!同じなんですか。意外で、驚きました」
「なんでよ、いくつに見えた?」
「うーん。そう聞かれたらむずかしくって
ハタチくらいにも見えるし年上と言われても納得。
なんだか年齢不詳です」
「なんだよーそれー」
「えーだってーー」
楽しく会話する2人の距離をだんだん詰める。
最初手を伸ばしても触れないくらい
遠くにあった小柄な身体が
ほら
今、
肩がくっつきそう。
長いまつ毛に、ちょっとだけピンクに染まる頬。
できる事なら
もう少しこうやって話していたい。
なぜだろう、偶然の出会いってやつ?
それとも運命?みたいな
そんなドラマっぽい展開と
もう2本目も終わりくらいなアルコールが
そう思わせてるのか。
いや、僕はただ
僕を知らない、一人のただの人として接してくれる
普通の会話をしてくれる
そんな相手が、そんな時間が欲しかっただけ
なのかもしれない。
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作者名:めみ | 作成日時:2023年3月24日 20時