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「ジミンさん、彼女っていないんですよね?」
シャワーを浴び終えて
フカフカのバスローブを纏う僕に
Aちゃんは聞いてきた
ほんとはバスローブって好きじゃないんだよね
重くて、動きにくくて、、
これならよっぽどダサい色のパジャマの方が、、
「さっきAちゃんの事好きって言ったじゃん
彼女いないよ。いたらこんな所でこんな事、、
してると思う??」
「うーん。よくわかりません」
「信用ないなぁ」
でもさ、
お風呂上がりの僕を
余裕たっぷりな、大人な男、なんていうの?
魅力的な感じ?に仕立ててくれる
そんな衣装は
やっぱりバスローブかなぁ、なんて
「出会って2日目の男性を100%信用するほど
私は子供じゃありません!」
「でも昨日の約束は信じてくれて
部屋に入れてくれたよ?」
「昨日の約束?」
「うん、変なこと、、しないって
これを信じてくれるだなんて、もう僕の事100%信用してくれてるって事だと思ったんだけどなぁ〜」
「そ、それは、、」
「それとも何?
何かを期待して僕を部屋に入れたの?」
あかりを落とした部屋は
足元の関節照明だけが雰囲気よく光っている
バスローブ姿の僕は
ベッドに腰掛けるAちゃんの後ろにまわり、
そのまま腰を抱きしめるように座った
「ち!違います!!」
「ねぇ、今日あのメモどうやって解読したの?」
緊張で強張る肩に、顎をのせた
「会社で、スマホで読み込んで、、」
「うん」
唇が首筋に当たるか当たらないかの距離で話す
「そ、それでっっ、、」
「それで?」
「せっ、先輩がスマホの読み取り機能を、、
お、教えてくれた、ので、」
「先輩に見せたの?」
「あの電話の?先輩?」
驚いて唇を離した
「あ、見せたんじゃないですよ!?偶然見られてしまって、、でも韓国語読めないと言ってたから、、」
「ふーん。」
思わず口元が緩む
ハングルが読める人なんて、あんまり多くないしね?
だから入れたんだよ
男避けの
【I miss you】
まさか、こんなにも抜群に効果を発揮してくれるとは
思っていなかったけどね??
僕の中の
ちっぽけな独占欲がドクドクと満たされてゆく。
あぁ、Aちゃん
キミって本当に、、
最高だよ。
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作者名:めみ | 作成日時:2023年3月24日 20時