なぜか公安の最重要機密にされましたⅢ【ホークス】 (ページ39)

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雄英へGO① Your side ページ39

「着いた〜っ！」

約2ヶ月ぶりに感じるこの懐かしさ…もクソもないな最近卒業したばっかりだわ、

ごほん！まあともかく、私は今母校である雄英高等学校に遊びに来ている。

かわいい校長先生からは許可を貰えたことだし、堂々と雄英バリアをくぐり抜ける。

今は…休み時間だ。

「…！？A先輩！？」「本当だ！！」「A先輩お久しぶりです！！」「うっすA先輩！！」

「み、みんな…！覚えててくれたの？」

「「「「「「当たり前じゃないですか！！！」」」」」」

これはこれは、なんと嬉しい歓迎だこと。

大して何もしていない身としては身に余りすぎる待遇だとすら感じてくる。

「あ！そうだ先輩、ヒーロー科ってもう行きました？」

「え？まだだけど…」

「ぜひ行ってみてくださいよ！特にA組！今年はプロヒーロー顔負けの粒揃いだって聞きますし！見ましたでしょ？体育祭！」

「ま、まぁ。」

普通科ってこんなにヒーロー科に興味があるものだっけ…？

私達の時代なんか「ヒーロー科…ほぇ…」みたいな感じだったじゃん！

なぜか求められた握手やサインに片っ端から応じ、やっとの事で開放された私は言われた通りにヒーロー科へと足を運んだ。

「(あった、1ｰA教室。)」

卒業生の私ですら来た事が無かったこの場所に、まさか卒業後にもなって訪ねる事になるとは夢にも思わなかった。

前側の扉に手を掛けようとしていると、

「お、お前！！」

肩越しに聴き慣れた声がする。

「イレイザー先生！お久しぶりです！」

「あぁ久しぶり…じゃねェよ！なに俺達教員にアポ取らずに来てんだ！」

「校長先生には許可を貰いました…」

「そうじゃなくて！俺達にだ！お前を追ってまたマスコミの連中が押し寄せて来たらどうすんだ！もっと考えて行動しろ！」

「んな大袈裟な…流石に在学中にあったことを卒業後まで引きずられても困ります…」

「…はぁ、お前って奴は本当に変わらんな…自分がどんな学生生活を送ったのかに全く興味が無いのか…？」

「興味もなにも、普通に過ごしただけです。」

「…なぜお前がヒーロー科の教員にまで顔を知られて居るか分かるか…？…まぁ、もういい。」

「は、はあ。」

なぜか項垂れてしまったイレイザー先生の横をすり抜け、そっとドアを開ける。

「…？」

一旦静まり返る教室。

そりゃそうだ…

すっかり活気を失ってしまった教室に、どうしたらいいのか分からなくなる。