【TRPG】MAIDS AND WEAPONS【全初卓】 (ページ44)

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いってらっしゃいませ、探索者様。ページ44

東矢「……戻ってきたのか？」

静寂に包まれた空間にあなた達の荒い息遣いだけが響いている。
……全て終わったのだ。破れ、傷つき汚れたメイド服という名の戦闘服だけが、あなた達の健闘を讃えているようだった。

東矢「……お疲れさん」

奏乃「……ふふっ、ありがとうございます……草薙さんも、お疲れ様です」

東矢「なんとか、なったな……」

奏乃「……はい……」

あなたたちがそうしていると、ふいに遠くから声が聞こえる。

同業者:「な、何かあったんか！？」

東矢「っ、美冬！」

奏乃「あっ……そ、その……実は……」

おそらく戦闘の轟音を聞きつけてやってきたのだろう、同業者の彼女の姿が見える。じきに合流してくるだろう。
思わずほっとため息をついたあなたたちは、何の気なしに相手へと視線を向ける。
目が合ったのは言うまでもない。

東矢「……あ」

奏乃「……えーと、ですね……こ、これはその、違くて……いやあの、違わなくは無いんですけど……」

東矢「……し、仕方なかったんだよ！
俺らだって着たくて着てた訳じゃ……！」

リリスの力を失ったメイド喫茶及び宗教本部は、いまやただの商業ビルである。
あの部屋で干からびた男たちや、メイドとして所属していた少女達をどうするのかはあなた達次第である。

東矢「……取り敢えずヒーロー協会にあいつら保護してもらおう、うん。
話はそれからだ。」

奏乃「……そうですね……」

この一件はじきにどうにかなるのだろう。あなたたちには帰る場所がある。
帰るのだ。夢のようなこの屋敷ではなく、本当の帰る場所へ。

東矢「……なんでこれで帰らなきゃなんだよ！
返せよ俺らの服！」

奏乃「そうですよー！」

『いってらっしゃいませ、探索者様。宇宙的恐怖が蔓延るこの素晴らしき世界へ。』

抗議をするあなたたちの脳内に、どこからかそんな美しい声が聞こえた気がしたのは、果たして本当に気のせいだろうか？

東矢「……だーもう！
本当になんなんだよこの野郎！
ふざっけんな！」

奏乃「あーもー……意味わかんないですっ！！」

サチェ:これにて、クトゥルフ神話TRPG、『MAIDS AND WEAPONS』を終了します。
メイド服でおうちにかえろうね！

東矢:やだぁ！

イカノ:完走おつー

クロロ:おつかれー

サチェ:おつかれさま！！！！