《奏乃》安心《絶対発狂都市イース後日譚》 ページ10
*
「く……草薙、さん……」
「か、奏乃……どうした、何があった」
ぐったりとした様子で東矢に寄りかかる奏乃。東矢はそんな奏乃の様子を心配しつつ、彼女にコーヒーを入れる。
「……とりあえず、これでも飲んで落ち着いてくれ」
「あ、ありがとうございます……」
コーヒーを1口飲み、細く長い息を吐く。
暫くして落ち着いてきたのか、奏乃はその口を開いた。
「……イスランドって言うVRのテーマパークに行って……そしたら変な映画とか食べ物とか幻覚とか……とにかく、散々な目にあいました……」
「……そうか……それは災難だったな……。お疲れ様、奏乃」
そう言って奏乃の頭を撫で、優しく抱き締める東矢。奏乃も東矢を抱き返し、安堵の息を吐く。
「えへ……ありがとうございます……やっぱり、草薙さんと一緒だと安心します」
「そうか……それは、嬉しいな……」
「……まだ暫く……このままで良いですか……?」
「おう、もちろんだ。好きなだけ、ゆっくりしていてくれ……」
……その時の奏乃は、とても柔らかな表情を浮かべていたとか、いなかったとか……。
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