《和奏》握力トレーニング!!《あくりょくのいえ後日譚》 ページ8
*
「お母さん!!握力のトレーニング!!しよ!!」
「え、えーと……お母さんは今も和奏は十分握力あると思うけど……」
「それじゃダメなの!!いざと言う時に備えて!!」
「そ……そっかぁ……」
少し困りつつも娘の話を聞く奏乃。
何があったのか気になるところではあるが、ひとまず彼女が握力を鍛えたいというのは本当らしい。
「えっと、私がよくやってたトレーニングは……これ、かな」
「石……?」
「うん、これを握って粉砕するの」
「粉砕!?あたしでもちょっと割るくらいしかできなかったのに……」
「あはは……1回、やってみるね。ふんっ……!」
握り拳程の大きさの石を手にし、血管が浮かび上がる程力を入れる。
しばらくし、その石は石の原型を保てずに粉砕された。
「わぁ、お母さんすごい!!」
「あはは……和奏もやってみる?」
「うん!やる!!これを持ってー、えいっ!!」
……一瞬だった。
少なくとも、「えいっ」で終わらせられる程の火力では無かった。石だったものの代わりに、灰色の粉が和奏の手には握られていた。
「……できたぁ……」
「……出来たね……」
「……えへへ、あたしできた!粉砕した!!」
「ふふっ、そうだね……粉砕出来たね……!」
やった、やったと大はしゃぎする和奏と奏乃。
今日もとても平和であった。
「……すごいね、母さんと和奏」
「……だな」
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