黎明の後日譚 (ページ6)

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《奏乃》恥じらい《探索者がマラカス振るだけ後日譚》ページ6

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「ってな感じで……うー●んげんきげんきって叫びながらマラカス振りまくったんですよね……」

「はぁ??」

……ここは奏乃達の通う高校のクラスの教室。
そこで席に座り真剣な表情で話す奏乃に、お前は何を言ってるんだと言わんばかりに呆れるような馬鹿にするような笑みを浮かべる柊真。

「む……なんですかその顔。こっちは死ぬほど恥ずかしかったんですよ?」

「だろうな、んな恥ずかしいの俺だったら首切ってるわ」

「へー……普段からキラキラした王子様コスチュームで『ごきげんよう、お嬢様。俺と踊りましょうｷﾗﾝｯ』てな感じで活動している柊真がそれ言うんですね。あれの方がよっぽど恥ずかしいと思いますけど……」

「喧嘩なら買うぞテメェ」

その鋭い目つきで奏乃を睨みつける。それを受け流すようにでも、と続ける。

「でも懐かしいですよねー、い●いいないばあとか……」

「お前、話逸らすんじゃっ……はぁ、まぁな。12歳位まで見てたわ……」

「うんうん……え?」

「あ゛?」

「……12歳位まで見てたんですか?」

「……ぁ」

途端に静まり返る教室。
しばらく葬式のような重い空気が続いたかと思うと、奏乃の笑い声がその沈黙を破った。

「え……ふふ、本当に12歳位まで見てたんですか?い●いいないばあを??」

「いや、ち、違ぇし……」

「んふっ……ま、まぁそういうのは人それぞれですしね……w」

「だから違ぇって言ってんだろ!?」

「ふふっ、わ、分かりましたよ。ちゃんと内緒にしておきますから。ね?」

「だーかーら違ぇっつーの!!」

顔をトマトのように赤くさせる柊真(学校で有名な不良)をからかう奏乃(人気ランキング下位の魔法少女)。その風景は、2人を除くクラスメイトから見たらかなり恐ろしいものだろう。
……こうして今日も、本人達にとっては平和な、しかし傍から見れば地獄のような休み時間が過ぎ去っていった。