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“ ついたよ "




「 送信… っと。 」



あれから、心臓バクバクでときめき半端なくて
いっそのこと薔薇の花束持って
プロポーズしに行く勢いでやばかったけど




早くきみの笑顔が見たくて、会いたくて


何かしらの仕事が被って
週に何度か会うことはあるよ?

そりゃあメンバーだからね。でもね、足りない

もっともっと会いたいし独り占めしたいな、て。





そんな事を思いながら外を見れば
薄暗い空の下で俺に気づき笑いかけるきみ。

ああ、 かわいい。





『 お待たせ ! 』



俺の車の助手席のドアを開ければ
黒を基調とした衣類を纏って、また笑った



「 ん!じゃあ、行こっか 。 」


『 うん! いやあ久しぶりだね、あの店行くの 』



俺と大ちゃんは割と決まったお店で食事をする

個室だし、オシャレでメニューも豊富だから
お互いに気に入ってて、二人で会う時はそこだ。




…あ。スマホ。




この野郎、またスマホかよ〜〜。
いや別にいいんだよ?伊野ちゃんだからって
いつも特別扱いしてくれてるからいいけどさ…




ん … また、、成田くんか、




「 さ、最近仲良しだね。成田くんと。 」



『 ちゃんそれ何回目〜 ? 共演者だしね 』



「 そうだよね、 … かっこいいもんね … 」



『 いやなんでそうなる!(笑)かっこいいけどさ』






…ほーら、やっぱり。


俺まだ付き合ってる訳でもないけど

嫉妬ばっかしてんなあ…




スマホに目を向けてる彼は心做しか楽しそうで
いくら共演者とはいえ、向こうが大ちゃんの魅力に
気付いてるならとっくに堕ちてるはず。




「 はあ …」




小さくため息を付けば
大ちゃんにも聞こえたのか身体を揺らした



『 あ、 …と、 ごめんね。 』



“ へへ、 ちゃんだから、つい ”






…ズルいよ大ちゃん。




「 んーん、 大丈夫だよ 」




『 あ、 うん … 』





なるべく、このもやもやを悟られないように
優しい声で言ったつもりだったが

大ちゃんは遠慮がちにスマホを閉まった。







暫く、沈黙が続いたあと…赤信号になり
何となく隣目を向けた


すると俺の視線に気が付いたのか
大ちゃんもこちらに目を向ける。




俺の勝手なフィルターなのはわかってるけど

黒目がちなクリクリの瞳が熱を帯びているようにも見えた。





『 ちゃん … ?』




その甘い声に吸い込まれるように、
俺はきみの唇と自分の唇を


優しく重ねた

゜→←゜



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作者名:めると。 | 作成日時:2018年2月19日 15時

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