いいよね、ヒロインは【ハイキュー】

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あの後、及川先輩に撫でられた未羽は満足そうに笑い、練習の応援してた



『未羽、そろそろ教室行こー』


「え、あ…う、うん」



俯きがちに言う未羽

身体は震えていた



ま、当たり前か

クラスみんなから嫌われてるもんねー



笑っちゃう



『大丈夫、私がいるから』


ね? と笑ってみせる



未羽は安心したのか、泣き始める


あーうっとーし




『ほら、泣かない！可愛い顔が勿体無いじゃん』



「ありがとっ、A。嬉しくてっ」


袖口で目元を拭く未羽




「行こ、A」





私たちは、教室に足を進めた









…





教室に入ると、やはり冷たい視線が送られてきた


それに耐えられなくなったのか、
未羽は俯いて私の腕をぎゅっと掴む



『ぇ、ぁ未羽ｯ ?』



私はわざと、遠くからでもわかるように大きく肩を揺らして
怯えた表情をした



当の本人は、俯いているから
そんな私には気づきやしない



ま、こんな表情みせたら


「ちょ、やめたげなよ"倉田さん"
九条さんが可哀想じゃんっ！！」



わ、見事に引っ掛かってくれた



1軍子たちが集まって、未羽を私から引っぺがす



『あ、たし』



「ほら、早く席につけば、倉田さん」



彼女が指をさした先



そこには、机しかおかれてない席だった


あまりにも古典的過ぎて笑うんだけど


「ぇ、私の椅子っ……」



「裏切り者にやる椅子なんてないもんねえ」







くすくすと笑うクラスメイト


可哀想だね、未羽


あんたの築き上げた信頼はこんな薄いもんだよ




私が触れただけで、壊れちゃう

そんな薄く脆い信頼








そんな未羽ちゃんに、厚い信頼の築き上げ方を教えてあげよっか




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